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【製品レビュー】統合型ソフトシンセ Orion Platinum(3ページ目)

シェアウェアの時代からたびたびDTMマガジンなどで取り上げられていたOrion。これがパッケージ化され、国内でも発売されるようになりました。果たしてどんなもので、使える音源なのでしょうか。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

■VST/VSTi、DirectX/DXiそしてReWireもサポート

ソフトシンセだけを見てもこれだけ数多くのものが搭載されているわけですが、もちろんエフェクトのほうも数多くのものが搭載されています。具体的にいうとディレイ/エコー系のもので6種類、リバーブ系で5種類、フィルター系で3種類、ダイナミックス系で4種類、そのほかにもフェイザー、ディストーション、コーラス/フランジャーなど9種類ものエフェクトが搭載されており、インサーションエフェクトとしてもセンドエフェクトとしても利用できるし、同じエフェクトを別の設定でいくつも起動させることが可能です。


しかし、Orion Platinumの面白いのはこれらソフトシンセやエフェクトだけでオシマイというわけではないこと。非常にオープンな規格となっており、ソフトシンセとしてVSTiとDXi、エフェクトではVSTおよびDirectXに対応しているので、これらのプラグインが入っているマシン環境であれば、それをそのままOrion Platinum上で利用することが可能なのです。

さらにOrion Platinumには下位バージョンであるProやBasicにはない機能としてReWire機能が搭載されているとされています。確かにReasonでもProject5でもReWireに対応していますから、世の中の流れ的には当然のことなのかもしれませんが、使ってみるとちょっとオヤッ?と思いました。そう、ReasonやProject5はReWireのスレーブアプリケーションとして音源に徹する形で利用するのですが、Orion PlatinumではなぜかホストアプリケーションとしてReWireが搭載されているのです。したがって、Orion PlatinumをReasonやProject5と組み合わせて使うことはできるようですが、Cubase SXやSONARなどと組み合わせて使うことはできないのです。なぜ、こんな設計にしてしまったのかやや理解できない面はありましたが、とりあえずプラグインとして追加する音源のひとつとしてReWire対応のものがあるということなのでしょう。

以上、簡単にOrion Platinumについて紹介してみましたが、いかがでしょうか?もちろんこれですべてが語れているわけでは決してありませんが、動作は軽いし、使い方も簡単なので、結構楽しめそうなソフトです。デモ版もダウンロードできるので、興味のある方は試してみてはいかがでしょうか?
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