LogicのEmagicがAppleに買収されたり、CubaseのSteinbergがPinnacleに買収されるなど、大規模な業界再編が進むDTM・デジタルレコーディングの世界ですが、また大きな動きがありました。
今回の話は米SonicFoundryのDTM関連プロダクトが米SONY PICTURES DIGITALに買収されたというものです。具体的には5月2日に、これら製品の買収についてのプレスリリースが、SonicFoundryのサイトから発表されています。
> [発表文書:英文]
SonicFoundryは、ループシーケンサの代表的ソフトであるACID、波形編集ソフトとして歴史があり、定評のあるSoundForge、映像制作とともにサラウンドサウンドの制作が可能なVegasをはじめ数々のDTM関連ソフトを出しているソフトメーカーの老舗です。
とくにACIDは音楽制作のあり方を大きく変化させた製品であり、日本でも多くのユーザーが使っているソフトです。ACIDで作り出されたループシーケンサという概念はCakewalkのSONARをはじめ、いろいろなソフトにも大きな影響を与えており、ループシーケンサのデファクトスタンダードとなっているものです。
そのACIDをはじめ、SoundForge、Vegasおよびその関連製品すべて、つまりACID MUSICやSoundForge Studio、Noise ReductionなどのDirectXエフェクト製品などなどがすべてが米国のSONY PICTURES DIGITALに買収されたというわけなのです。一般ユーザーから見るとすべての製品が買収されたようにも見えますが、実はSonicFoundryはこれらDTM製品以外にもMediaSite Liveというインターネット配信システムも出しているため、今後そちらの製品を出す会社にシフトするようです。