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【業界再編情報】 SONYがACIDを買収!!(2ページ目)

米SONY PICTURE DIGITALが5月2日、ACIDやSoundForgeなどのDTM製品をSonicFoundryから買収したことが発表されました。再編が進むこの業界、今回の件はどのような事態になっているのでしょうか。

藤本 健

執筆者:藤本 健

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ここで、われわれユーザーとしても気になることがいろいろと出てきます。まず一つ目は日本での影響や販売元などはどうなるの?ということでしょう。

 現在、SonicFoundry製品は株式会社フックアップが国内代理店として販売されています。今回の件についてフックアップに聞いてみたところ「まだ、はっきりしたことは確定していませんが、今後も現行商品をフックアップで販売していくことで、先方とは合意しております。ただ、これからラインナップがどう変化するのかなどハッキリしないこともあり、協議を続けていきます」とのことです。

 つまり短期的に見れば大きな変化はないと考えていいようです。でも、なぜSONY PICTURES DIGITALなのでしょうか? ご存知のようにここは映画配給会社であり、映画の制作やビデオの制作・販売などの大手企業ですが、これまでscreenblastというブランドでシリーズ製品を販売していました。具体的にはscreenblast music studio、screenblast video studio、screenblast SoundForgeといった製品です。そう、これらはまさにACIDであったり、Vegas、SoundForgeのOEM製品であり、これらを販売してきたという流れがあるのです。ただし、いずれもコンシューマユーザー向けであり、プロユーザーや上級者ユーザー向けのACID PROやSoundForgeではなく、入門ユーザー向けのACID MusicやSoundForge Studioに相当する製品です。

 そうした実績があるので、今回の買収はある意味自然な流れでもあり、単に製品の販売権が移るというだけでなく、開発部隊ごとの買収となるようです。ただし、今後すべてがコンシューマー製品になってしまうのか、現行のプロ指向製品が残るのかは定かではありません。

 一方、SONY PICTURES DIGITALには株式会社ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントという日本法人(66.6%出資)がありますが、こちらではscreenblastは扱っていません。この状況を考えても、国内での販売元がソニー・ピクチャーズ エンタテインメントになる可能性は低いと思われますが、プロ指向製品が残ってくれるのかどうかは非常に気になるところです。

 今後、また新しい情報などあったらお知らせしていきます。
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