さらに、このディレイのパラメータに
フィードバック
というものが、存在することがあります。これはディレイの出力結果をさらに入力へ戻すというパラメータです。このフィードバックを図に表したものが右図です。
フィードバックレベルを上げていくと、より図のように遅れた音がさらに遅れて、ということが繰り返され、また、「ドッ」という入力に対して、「ドッドドドド……」というように減衰していく、エフェクトの世界でいうエコーになります。
さて、このフィードバック付きのディレイと先ほどのコーラスを組み合わせたのが右下図です。だいぶ複雑な図になってきましたが、構成はお分かりになるでしょうか?
この図でフィードバックレベルをどのくらいにするか、またLFO(Low Frequency Oscillator=低周波発信機)での変調をどのくらいかけるかによって、「ビョンヨンヨンヨンヨン……」というような感じになったり、「シューウゥ~」というようなジェット音的なものになったりします。これを
フランジャー効果
と呼んでおり、このフランジャーも代表的なエフェクトの一つとなっています。