DTM・デジタルレコーディング/レコーディング・制作ノウハウ

プロミュージシャンに聞くレコーディングの実際 プロはPCをどう利用するのか(3ページ目)

多くのDTMユーザーにとって気になるプロの活用法。そこで、ピアノとボーカルという構成の女性2人のユニットAreareaにパソコン/DTMをどう利用しているのかを聞いてみました。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

――そのピアノはMIDIで録っているわけですうが、その際の音はS-80を鳴らしているんですか?

ゆき:いいえ、S-80は単なるマスターキーボードであって、音はこれでは出していません。音はTASCAMのGigaSampker64を使って出しているんです。

――例のGigaPianoですね。

ゆき:はい。最近いろいろと聞き比べた中で、このサウンドが一番いいんですよ。だから、これをリアルタイムに鳴らしてモニタしながら、弾いているんです。

りの:確かに、この音ってすごく迫力があっていいんです。実際、今回の『ユケオトメ』では、ほとんどの曲のピアノはこれを使っているんですよ。4曲目の「いつかあなたの海に」だけはスタジオで生ピアノを演奏したのをマイクで録っているのですが、それ以外は全部この方法ですね。

――こうして作ったデータをProToolsに渡すわけですよね。これはどのようにしているんですか?

ゆき:いったんMIDIで完成させたデータをGigaSamplerからECHOのGINAというオーディオインターフェイスを経由してオーディオとしてレコーディングしているんです。

ここではCubaseVSTのオーディオ機能を存分に活用してます。24bit/48kHzでレコーディングしたものをAIFFのデータにし、それをCD-ROMに焼いた上で、ProToolsのMacで読み込んでもらっています。

ただ、これが結構うまくいかないことがあったりして、苦労するんです。難しいんですよね。またトラブル防止の最終手段としてMIDIデータも持っていって行きますが、幸いなことに使うことはありませんでした。

りの:プリプロ段階で、ほかにもいくつかオーディオで録音したものもあるんですよ。ギターとか、SC-88VLの鉄琴のようなサウンドやエレピとかですね。もっとも、ドラムやベース、メインのギターとかはスタジオでProToolsを使ってレコーディングしてもらっていますけどね。
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