この作品は2002年、新春スペシャルドラマとしてフジテレビ系列にて藤原紀香さん主演で放送されました。
魅力的な女優俳優陣の演技、映画並みのスケールの大きさなどに加え、宝塚大劇場を使っての豪華な舞台シーンや、元宝塚や現役生徒の多数出演などで大きな反響を呼びました。
また昭和10年代当時の宝塚歌劇団の足跡から稽古場や楽屋などの風景、セリフの一つ一つに至るまでが「まさにこの通りだったのだろう…」と感じることのできる素晴らしいドラマでした。
ストーリーは……リュータンこと嶺野白雪が雪組のトップスターとして人気を得ていた頃、宝塚歌劇団に入団し、雪組配属となった橘 伊吹と星風鈴子と紅花ほのか。それぞれ夢や悩みを抱えながらも、切磋琢磨する彼女たち。
しかし第二次世界大戦の嵐はやがて宝塚歌劇にも襲い、劇場は軍によって閉鎖され、タカラジェンヌたちは満州への慰問や軍需工場で働くことに……。
それでも舞台人として、また一人の女性として、自分の大切なものや、今、自分がすべきことを探しつつ、強く懸命に生きたタカラジェンヌたちと、それを愛する男たちの物語です。
では今回の舞台の見所をご紹介しましょう。(以下、敬称略)
元トップスターの競演
元タカラジェンヌがタカラジェンヌ役を演じるというのが大きな見所です。
そして主なキャスト4役を、8名の元宝塚歌劇団トップスターがWキャストで演じます。
主役の嶺野白雪(リュータン)役は、元月組トップ・紫吹 淳&元星組トップ・湖月わたる。
橘 伊吹(タッチー)役は、元月組トップ・彩輝なお&元宙組トップ・貴城けい。
左から、貴城けい、湖月わたる、紫吹 淳、彩輝なお |
星風 鈴子 (トモ)役は、元星組トップ娘役・星奈優里&元花組トップ娘役・大鳥れい。
紅花 ほのか (ベニ)役は、元宙組トップ娘役・紫城るい&元月組トップ娘役・映美くらら。
2001年から2007年の間に退団した彼女たち。同じ組で育った人、同じ作品に出演した人、トップコンビを組んでいた人など、多くを語らなくても分かり合える絆を持っています。
しかし退団後に、このような形で一つの作品に出演するのは稀なこと。
またWキャストですから、様々な組み合わせを味わえますね。
*それぞれの役の紹介はこちらを。
*ドラマで米倉涼子さんが演じた室町エリと、ユースケ・サンタマリアさんが演じた辻清志役は、今回の舞台には登場しません。