『紅の豚』の舞台、ダルマチア海岸
ドブロブニクとダルマチアの島々。ダルマチアにはドブロブニク、スプリット、トロギール、シベニク、スタリー・グラード(フヴァル島)と、数々の世界遺産が散在する
オススメはドブロブニクからスプリット、あるいはスプリットからさらに北上していくフェリーの旅。ポルコが真紅の愛機サボイアで島々の上空を飛んだように、船は島々の間を縫って進む。ジーナの店、ホテル・アドリアーノのように、家1軒が建っている小島なんてのもあったりするから驚きだ。
ダルマチアを彩るドブロブニク、スプリット、シベニク、トロギール、スタリー・グラードといった古都はいずれも世界遺産だし、ビーチに森に山に断崖絶壁、古都に村に漁村にリゾート地と見所は無数。数百もある島々から美しい島を見つけ出して滞在してみるなんていう贅沢な旅がオススメだ。
自由を守り通した千年の都、ドブロブニク
中央のメインストリートがプラツァ通り、奥の塔が時計塔。城壁からの眺め
現在のドブロブニクはもともと小島。7世紀に戦争に追われたローマ人がここに移り住み、城砦を築いてラグーザと呼ばれる城郭都市を造り上げた。12世紀にはスラブ人が対岸に暮らすようになり、街はオーク(ドブ)にちなんでドブロブニクというスラブ語名で呼ばれるようになった。
地中海交易で栄えた海洋都市国家ドブロブニクを支えた港
ビザンツ帝国、ヴェネツィア、ハンガリー王国、オスマン帝国と、この地を支配する宗主国は次々と変わったが、巧みな外交と強固な城壁によって都市国家としての自治を守りつづけ、モットーである「リベルタス(自由)」を売ることはなかった。