「食品添加物は本当に体に悪いのか? 」「食品添加物の表示で気をつけたいこと 」で添加物の問題を取り上げました。今回は、添加物を避けるために実践できる具体的な方法を3つ、「買うとき」「作るとき」「食べるとき」のステップでご紹介します
添加物を避けるコツ1:買うとき
肉は「国産牛」と表記されていても、海外で育った可能性があります |
1、添加物が「表示される」と「表示免除がある」を知る
添加物が「表示される」場合は、アルファベットの添加物名や記号、甘味料、着色料、保存料、酸化防止剤、発色剤、漂白剤、防カビ剤など一括表示される14種類。
表示が免除される場合は、キャリーオーバーによるもの、栄養強化目的のもの。特に加工食品はキャリーオーバーで免除されることがあるので、使われた調味料が作られる過程や原材料を良く理解しておきましょう。
2、法律で定められた表示を見る
野菜の場合、原産地表示が義務付けられています。産地の表示から細かく、栽培者名までしっかり表示のあるものがベスト。また有機野菜には「有機JASマーク」があるのできちんと確認。減農薬なども農林水産省の基準表示が定められているのでガイドライン表示があるものを選びましょう。
肉には産地銘柄が表示されています。ただし、「和牛」と表示される場合は、「黒毛和種」「褐色和種」「日本短角牛」「無角和牛」の4種類のみ。「国産牛」とある場合、海外で育って生きたままの輸入で、国内で処理されれば「国産牛」と表示でききます。国産牛はホルモン剤などを使用している可能性もあります。この点も理解した上で買いましょう。
魚の場合、漁獲水域、解凍ものかどうか、養殖かどうかの表示が義務付けられています。より詳しく表示のあるものを選ぶことが大切ですが、沿岸や湾内の近海魚は、工業廃水などで汚染されている可能性が高くなります。養殖魚は、抗生物質がのこることも知ってそれにあわせた調理法をするようにしましょう。
3、旬のもの・新鮮なものを回転の良いお店で買う
食べ物には全て旬(たくさん取れる食べ頃の時期)があります。旬のものは生育が早いため農薬が少なくて済みますし、栄養価も高くなります。
肉や魚、野菜、卵など買う時は回転のいい信頼のおけるお店を選び、新鮮なものを買いましょう。またその季節、土地にあったものを選び季節感のある食事にしましょう。
4、加工食品は添加物の良し悪しを判断
食品の表示は、利用されている原材料の多い順に記されています。その中でも食卓で目にすることのない表記のものは、だいたい添加物と考えてよいでしょう。添加物が利用されている時には……、
・食品添加物表示項目の少ないものを選びましょう
・ゾルビン酸、パラオキシ、アスパルテーム、着色色素、サッカリン、亜硝酸Na、硝酸K、リン酸、BHA、プロピレングリコール(PG)と表記のあるものは避けましょう。特にリン系は、骨の形成のためのカルシウムや鉄分の吸収を妨げるので、発育盛りは避けたいひとつ
・一括表示されている場合は、その加工品の製造方法を考え、作る上で必要がない添加物はなるべく避けましょう。例えば「ハム」の場合、色を良くするための「発色剤」や、粘り気を出すための「増粘剤」、うまみを出すための「調味料」「甘味料」まで入ったものは、本来そのままでもおいしく食べられる肉ではありません。質の悪い肉を混ぜあわせて、無理に加工した可能性も考えられます。
5、色や形の不自然にきれいなものは避ける
野菜は妙に青かったり、葉の形が以上に大きかったり、不自然な形の野菜は農薬をたくさん利用している可能性があります。また、皮をむいて細かくカットしてある生野菜は、漂白剤などを利用している可能性があるので、手間がかかっても、泥付きのものや丸ごと買うように心がけましょう。
肉は脂身の多いもの、色が妙にピンクの肉、脂のすじが変に均一にととのっているものはやめましょう。スーパーに並ぶ食品棚の照射は、おいしく見せるためになっているので、一度手にとって自然光で見ると肉の色がはっきりとわかります。またパック詰めであれば少し斜めにして落ちてきた肉汁の色を確認し、色やにおいがおかしいと思ったものはやめましょう。
魚の場合は目で鮮度がわかります。ウルウルとした輝いたものは鮮度がいいです。逆に少し濁っているものは鮮度が落ちている証拠です。背骨が曲がっていたり表面に艶がなく色の悪いものは避けましょう。ぴちぴちとしたみずみずしい魚をできるだけ丸ごと買うように。魚は傷んだものはにおいですぐにわかります。五感をフル活用して選別しましょう。