ステーショナリー・文房具/ステーショナリー関連情報

元「シルクドゥソレイユ」ダンサーの文具術(3ページ目)

今回の「隣の文具活用術」は、元シルク・ドゥ・ソレイユのダンサー 谷よう子さん。ダンサーというお仕事の中で文具をどのように活用されているかをたっぷりとお聞きしてきました。

土橋 正

執筆者:土橋 正

ステーショナリーガイド


ガイド:
次にノートについてお聞かせください。

谷さん:
スケジュール帳とは別にノートも使うことがあります。私は大きめな A 4サイズをよく使っています。

ガイド:
ダンサーというお仕事では、例えばどんなことを書くのでしょうか。

谷さん:
必ずしもいつも書くという訳ではないんです。書くときは、自分がこれから演じる役についてというのが多いですね。ただ、この書くというのは、時と場合によって、善し悪しがあると感じています。

谷洋子さん
谷さんにとっては必ずしも書くことが目的ではなく、イメージを膨らませるのが大切な時もある。
私たちダンサーは、頭の中で与えられた役柄をどのようなダンスで表現するとよいか、というイメージを常に膨らませています。

そのイメージをペンを持ってノートに書こうとすると、不思議なことに書けば書く程どんどん別なものになってしまうんです。

「形にすると違うものになってしまう。」ということなんです。

頭の中でイメージが膨らんでいくスピードに、書くという作業が追いつかないということなのだと思います。だから、違うものになってしまうのでしょう。

ですので、私はノートに書くものは「言葉」に置き換えられるものだけと決めています。

一方の「イメージ」は細かくは書かずにポイントとなることだけ書いて、あとは頭の中に入れておく、という具合です。

土橋さんのような仕事だと、最後の仕事の完成品は言葉で作られますが、私の場合は体の動きという言葉にならないものを作っているからなのでしょう。

イメージのまま保持しておく、というのが適しているのだと思います。

ガイド:
なるほど、イメージや感覚を大切にされているお仕事ならではのお話ですね。

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