色をどう付けるか?

様々な着色
色がなくても構わないものや、逆に色が絶対に美しくあって欲しいものなど、革の色の表現も様々です。靴では使われる部位により、その選択基準が変化します。


この靴に用いる牛革の種類を知るこのシリーズは、前回まで加工による分類を5回に渡ってお届け致しました。自分で申し上げるのもなんですが、改めて整理してみたら、いやー沢山ありますね。それだけ「使い方」も多様なのだと、読者の皆さんも再確認できたのではないでしょうか?

で、今回からは革の表情を引き締める「仕上げ」「着色」を軸に、どのようなものがあるか考察して行きたいと思います。実はこれについては、これまで採り上げた「牛の年齢」「鞣し」そして「加工」の組み合わせによって、選ばれる方法が自然に導かれる感があります。素朴なものもあれば工夫を重ねた方法もあって、それがまた楽しい! それでは順を追ってみて行きたいのですが、以下の紛らわしい言葉の定義を、最初にしてしまいますね。

染色:少なくとも革の表面よりも下にまで色を染めることです。この過程を経て革の繊維の中まで色を浸み込ませた結果、断面や裏面まで同色で染め切った場合を、特に「芯通し」と呼びます。
塗装:あくまで革の表面に色を「乗せる」ことです。革の断面や裏面にまでは、その色が影響しません。


次のページでは、最も素朴なもの!