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BOSTON CLOTHIERの超・限定靴+α(3ページ目)

横田基地第二ゲートの近くに、この度開店するBOSTON CLOTHIER。SCOTCH GRAINに極少量別注したロングウィングチップと共に、土日のみ営業のこの店に置かれるアメトラ魂全開のスーツやジャケットもご紹介!

飯野 高広

執筆者:飯野 高広

靴ガイド

「本当のスーツ」が見えてくる仕立て!

ブレザー
今となっては大変珍しい、涙チョチョ切れのポリエステル・ウール混紡「ホップサック」地を使用した、BOSTON CLOTHIERのネイビーブレザーです。アメトラの春夏ブレザーと言ったら、ザクザクのこの生地が王道なのです! SCOTCH GRAINに別注したロングウィングチップとも相性が悪い筈、ありません。ブレザー\56,000。靴\45,000。シャツ\8,800。タイは参考商品。 BOSTON CLOTHIER(価格は全て税込み)


第二次大戦後、アメリカ空軍の最重要拠点の一つとなった東京西部・福生にある横田基地。そのメインゲートであるNo.2 GATE周辺の国道16号線沿いには、かつて米兵を顧客とするテーラーが数多く軒を連ねていました。その数は最盛期の1960年代で約20店、日本人だけでなく華僑(戦前は「上海出身のテーラー」と言えば腕利き職人の代名詞)やインド系(旧植民地時代に支配階級であるイギリス人相手の職人が多数育った)のテーラーも交え、互いに技術を競い合っているうちに、いつしか、
「日本の仕立ては『背広』。横田のテーラーのは『スーツ』
「現地仕様のカッコ良さ。『背広』のように威張って見えない!
との噂が広まり、価格の手頃さもあり東京周辺の若い超・洒落者にも徐々に支持を広げてゆきました。

ところがベトナム戦争終結で基地内の米兵が大幅に削減されたのを境に、その数は減少に転じ、マスプロブランド既製服の台頭と職人の高齢化も重なり、もはやその地でテーラーは僅かしか存在しません。この生き残り組の一軒が、1952年に創業し現在では渋谷に店を構える、スーツ好きなら知らないとモグリと言われるBOSTON TAILOR(ボストンテーラー)で、かつてのメインショップだった横田のお店を改装し、その技術を惜しみなく発揮した既製服を極々少量販売することにしたのが、今回ご紹介するBOSTON CLOTHIERです。前ページまでご紹介した靴を製造したヒロカワ製靴の廣川社長も、実は若い頃からのBOSTON TAILORの顧客で、今回のプロジェクトにもその縁で協力してくれた訳です。

横田のBOSTON TAILORで米兵の上級士官が好んでオーダーしていたのが、ジャケットはシングル3ボタン段返り・胸ダーツ無し・細腹無し・センターヴェント(フックヴェントの場合もある)、トラウザーズはプレーンフロント・ストレートシルエットが特徴の、いわゆるアメリカントラッドのシンプルなスーツ。1860年代にイギリスで登場した「ラウンジスーツ」をもとに1910年代にアメリカで原型が完成した、俗に「No.1 Sack Suits」とか「1型」とも呼ばれるスタイルで、今日でもこのテーラーが最も得意とするものの筆頭です。

前述の靴との相性も群を抜いて優れているのですが、アメトラと申してもこのテーラーの作品は、些細な事柄に束縛されているものでもなく、またムービースターを気取った色味に欠けたものでもなく、ましてや体のバランスを無視して身勝手にデフォルメしたものでもない、オリジナルそのままの気楽さと自然さが昔からの一大特徴。BOSTON CLOTHIERでこの度用意するモデルも当然この路線を維持し、1970年頃に多用された型紙を復刻させたもので、これがスーツであれブレザーであれ、また何ともカッコイイのだよ!

グレイスーツ
こちらもポリエステル・ウール混紡の「トロピカル」地を使用した、BOSTON CLOTHIERのスーツです。シワになりにくく雨天時でもトラウザーズのクリースが抜けないなど、梅雨時~夏場に重宝するのがウール・ポリ混のスーツ。合わせる服や靴を選ばないミディアムグレイ無地は、一着あると何かと使えます。スーツ\73,000。シャツ\8,800。タイは参考商品。 BOSTON CLOTHIER(価格は全て税込み)



マドラスジャケット
こちらはヴィンテージの「マドラスチェック」のコットン地を使用した、BOSTON CLOTHIERのジャケットです。柄合わせはもちろんしっかりなされていますが、年数を経ると染料が微妙に滲み出して来て、色に「泣き」が生じてくるのがまた魅力的なのです。ジャケット\53,000。シャツ\8,800。タイは参考商品。 BOSTON CLOTHIER(価格は全て税込み)




次のページでも引き続き、このBOSTON CLOTHIERの服について、熱く語らせていただきます。多少マニアックな内容になりますが、覚悟!
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