この靴は休日に、やっぱり素足で履きたい!
アントニオ・マウリッツィのデッキシューズ。鮮烈な赤が目に飛び込みますが、ライニングのない柔らかな履き心地なので、お休みの日にサラッと履いてください。 |
トレーディングポストはオリジナルやクロケット&ジョーンズの靴ばかりでなく、イタリア靴が充実していることでもよく知られています。このページではその中から、トレンドに敏感な靴作りでは定評のあるアントニオ・マウリッツィ(Antonio Maurizi)の、2008年春夏最大のシューズトレンドと断言できる「デッキシューズ」を採り上げてみましょう。
もともとはヨットやクルーザーを操縦する際、船上特に甲板(デッキ)での活動を妨げない履物として開発されたデッキシューズ。ここ20年来、正直ファッショントレンドとは全く、全く無縁だった靴ですが、かつては「トップサイダー(Top Sider)」や「セバゴ(Sebago)」と言ったアメリカブランドが圧倒的に得意としていた種の靴のためか、2007年頃からのアメリカントラッド再評価の機運にあやかり、この靴も大復活を遂げたわけです。
極めて細かい波型の切り込みのお陰で、水滑りには断然強い通称「スペリーソール(Sperry Sole)」があまりに有名なディテールで、この靴のソールも、もちろんこれ! 別にヨットやクルーザーの甲板でなくても、都会に多い大理石の路面(雨の日にはもの凄く滑るのです!)でも、その有用性を確実に実感できます。
でも、そうした実用一点張りではないところが、トレンドの要点を押さえるのに長けた、さすがイタリアの靴! 例えばアッパーは本来、耐水・耐塩性を考慮してやや厚めのオイルドレザーもしくはオイルドヌバックを用いるのですが、この靴では敢えてドレスシューズ系のソフトな牛革を用いています。この革の発色がどれも大変冴えていて、レザー大国・イタリアの底力を思い知らされるわけです。また、運動性最重視の本来のものに比べ、木型も気持ちロングノーズに仕上がっているのも特徴です。
そう、この靴は純然たるスポーツシューズではなく、あくまでタウンユース向け。ですが、海辺のリゾート地を楽しむ位なら十二分に対応できます。身に付けていて気恥ずかしい思いをしないメンズの「赤い靴」は、スニーカー系以外ではこのデッキシューズしか考えられませんよ! お休みの日のリラックスした装いとして、ブルーデニムやホワイトデニム、あるいはイージーパンツなどをポロシャツやバスクシャツなどと合わせるのが、一番素直でかつ王道です。足あたりの良いアンラインド仕様ですので、この靴本来の履き方通り、どうか素足で履いてあげて下さい。
【アントニオ・マウリッツィ/デッキシューズ】
■色・素材 : 赤(スムースレザー、写真)。他にこげ茶(スムースレザー)、紺*白コンビ(いずれもスムースレザー)もあり。
■サイズ : 40~43 1.0サイズ刻み
■価格 : \36,750(税込み)
締めのページは、やはり今年は、アメリカの「あの靴」ですな! イベントのご紹介も必見。