男の靴・スニーカー/ドレスシューズ

新世代の「うねり」を感じる、SAIONの靴(4ページ目)

日本の誂え靴界の若きエース、横山直人氏が率いるSAION。その妥協の無い作りこみは、内外の他のアトリエが追随できない領域になりつつあります。間もなく始まるパターンメードの情報も含め、その真髄をご紹介!

飯野 高広

執筆者:飯野 高広

靴ガイド

活気があり、しかも機動力に秀でたアトリエ!

スタッフ
主宰の横山 直人氏を挟んで、向かって左が北村 憲太郎氏、右が五十嵐 晃氏。SAIONの靴を作るスタッフは、少数精鋭で若いながらも腕はバツグン! 疑問点があればすぐに相談し合える体制も、作風に間違いなく好影響を与えています。


今回取材させていただいて特に強く感じたのは、SAIONの靴が醸し出す魅力は、アトリエの雰囲気が好い影響を与えているのではないか? ということでした。3・4人入ればたちまち満員となってしまう狭いスペースではありますが、その分各人が緻密なコミュニケーションを築けて、誰もが同じ方角を向いて建設的に仕事ができている、そんな印象を受けたのです。実際に取材中も、作製中の靴に関しての細かい相談が横山氏を軸に活発に行われていました。

縫製や底付け工程を専業のアウトワーカーに伝統的に外注しているイギリスなどのビスポークシューズメーカーとは異なり、SAIONでは木型作製から靴の完成まで全工程をこのアトリエで行っています。主宰の横山氏は主に木型作製に携わっていますが、この仕組みなら後工程に対しても即座に的確な指示が出せるわけで、職人の独り善がりで作業が無秩序に進むことは、ありません。また靴作りの新たな知恵やアイデアが浮かんだ時でも、それをすぐに検証できたり、他の職人と共有することが可能で、結果としてアトリエ全体・職人全員の技術力を総合的に、しかもスピード感を持って高めることに繋がります。

そう、このチームワークこそ「日本のものづくり」の典型的な必勝パターンですよ! 東京の下町でお世辞にも交通の便が良いとは言えず、取材当日も最寄り駅から現地までバスを使わざるを得なかった場所にある、小さなアトリエ。でもそこからは、日本のこれまでの誂え靴からは起こすことができなかった、妥協の無い大きな「うねり」が、今確実に湧き上がっているのです!


(2008年12月筆者追記)
SAIONは2008年の春から、上述のようなチームワークをますます充実させた形で、アトリエを銀座のABCマート2階に移しております。
お問い合わせ等は、ビスポーク、パターンオーダー共に以下にお願い申し上げます。
■商品のお問合せ先、並びに店データ
SAION(ABC-MART BESPOKE SALON GINZA)
所在地:〒104-0061 東京都中央区銀座2-3-7  ABC-MART GINZA2F
TEL :03-3538-1027
営業時間:10:30~21:00 年中無休(ご注文いただく際には、ご来店日時をできれば事前にご連絡・ご予約いただけると嬉しいとのことです)
交通:東京メトロ銀座駅より徒歩4分 または銀座一丁目駅より徒歩4分
地図:Yahoo!地図情報
HP: Saion ---Custom Handmade Shoes---
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