「創造の美」を堪能し尽せる靴!
日本ではワールド フットウェア ギャラリーのみでの展開となるイタリアのメーカー、アレクサンダーのアデレイドフルブローグ。茶系でありながらくすまず冴えた色感の革質や、魅惑的に流れるようなフォルムは、まさにイタリアの靴! |
次にご紹介するのは、こちらも日本ではワールド フットウェア ギャラリーのみでの展開となる、アレクサンダー(Alexander)の靴です。ここはチーズなどの畜産加工業で世界的にも有名な北部の都市・パルマで、1910年に創業した現地では大変有名なメーカーです。さらにその起源をたどって行くと、どうやらイギリスの靴産業の本場・ノーザンプトンにもたどり着くという、由緒正しい存在でもあります。
上の写真にあるアデレイドフルブローグでもお解かりのとおり、伝統的なスタイルをいかに現代的にアップデートするかが、このメーカーの得意技です。ノーズの長いチゼルトウのみならず、流れるように、いや靴というキャンバスで奔放に踊るかのように絶妙に配置された上下のブローギングなど、他の国の靴では決して味わえない「創造の美」で魅了させてくれるのは、さすがの一言に尽きるでしょう。柔らかくて色に深みと冴え双方があるイタリアンカーフも、このデザインだからこそ尚更引き立ちます。
もっと細かいところに眼を向けても、このメーカーの「美」にかける妥協のなさに驚かされます。例えば前述したブローギングですが、よーく見ると縁に通常はある
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状の刻み(これを「ギンピング」とか「キンピング」と呼びます)が付いていません! さらに上のブローギングは、二枚の革の断ち目になっているわけではなく、単なる飾りなのです(これを「イミテーションブローグ」と呼びます)。これらの意匠により、とかく無骨でゴテゴテしがちなフルブローグを、少しでもスッキリ魅せようとしているのです。
となると、合わせる服も通常のフルブローグより洗練されたものの方が、相性が良さそうです。 決して斬新なものではありませんが、例えば
「ミディアムグレイ系のストライプスーツ」+
「淡いブルーのシャツ」+
「紺ベースで薄茶の小紋が入ったネクタイ」
のような、颯爽としたビジネスの装いに、この靴は持って来いでしょう。
なお、ワールド フットウェア ギャラリーのこの秋のアレクサンダーは、このようなフルブローグ系が中心。どれもが少しずつ異なる個性を持っているので、必ず気に入ったものが見つけられると思いますよ!
【アレクサンダー/アデレイドフルブローグ】
■色・素材 : アンティークブラウン(カーフ)
■サイズ : 5 ハーフ~8 ハーフ
■価格 : \94,500(税込み)
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