このコンビなら、気張らず履ける!
今季注目のイタリアのファクトリー、ディ・メッラの外羽根式ブラインドフルブローグ。躍動感がありながらも、どことなく落ち着いた表情が魅力です。 |
2007年の夏も漸く、漸く本番に突入し、それこそ茹だるような暑さが続いていりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか? 冷たい食べ物や飲み物がどうしても恋しくなる季節ですよね。でも、おしゃれの世界ではもう秋の話題に焦点が移っているんですよ! ということで今回は、東京の神宮前と銀座に店舗を構える通称WFGこと「ワールド フットウェア ギャラリー」から、残暑見舞い代わりにこの秋一番の靴情報をお届けいたしましょう。
ワールド フットウェア ギャラリーの2007/08年秋冬のテーマは”SPORT”。それに則り、まずは上の写真のディ・メッラ(Di Mella)の外羽根式ブラインドフルブローグからご覧いただきましょう。以前にも書いたとおり、通常のフルブローグに比べこのスタイルは都会的な精悍さが強く出る傾向にありますが、この靴はアッパーをカーフ(スムースレザー)とスエードの茶系コンビとしたことで、躍動感がありながらも落ち着いた雰囲気が醸し出されています。実は同一モデルで黒のカーフ(スムースレザー)単色のものがあるのですが、そちらは好対照にキリッと引き締まった印象です。
ディ・メッラは1882年に南イタリア・ナポリで創業した大変伝統あるメーカーで、ドレスシューズは今季が日本初登場。ユーモア以上に生真面目さが表情に出てくるのが、どうやら作風のようです。この靴もデザインパターンはこのメーカーの膨大なアーカイブスの中から発掘した一方、木型はワールド フットウェア ギャラリーと共同開発した現代的なニュアンスを加味したものに乗せ替えたそうですが、「現代的」といってもそれほどトンガリ過ぎていないのが好感度大! このメーカーのDNAを存分に引き出しています。
底付けはイタリアの靴らしく足なじみとカエリの良いマッケイ製法。ただこの靴はアウトソールもやや厚めですし、全体的な見た目も落ち着きの感じられるものですので、普段イギリス製のグッドイヤー・ウェルテッド製法の靴を好んで履かれている人でも、あまり抵抗無く履けるのではないでしょうか? いや、むしろその種の靴が好きな方の休日のリラックス用にこそ、じわっと人気が出そうな気がしますよ。
せっかくだから服も直球でカントリー調に、
「ミディアムブラウン系のツイードジャケット」+
「ベージュ系タッターソール柄のワイドスプレッド起毛シャツ」+
「こげ茶の太畝コーデュロイのトラウザーズ」
のような、茶系のグラデーションで合わせてみたいですね。
【ディ・メッラ/外羽根式ブラインドフルブローグ】
■色・素材 : 茶カーフ(スムースレザー)*こげ茶(スエード)のコンビ。
他に黒カーフ(スムースレザー)単色もあり。
■サイズ : 5~8 ハーフ
■価格 : \55,650(税込み)
なお今季のディ・メッラの靴は、倉野路凡さんがガイドを務める「メンズファッション」で採り上げられたこの靴も何とも絶品! 是非ともご参照下さい。
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