開店祝いのニューモデル!
三陽山長 銀座店の高橋さんイチオシの、内羽根式ホールカットプレーントウ「雪之丞」。鼻筋の通った男気ある顔立ちは、三陽山長の靴だと一目でわかるものです。 |
日本の紳士靴界における最大の激戦区、東京・銀座。国内外の有名ブランドの直営店のみならず、デパートやセレクトショップ、さらには老舗の靴専門店もしのぎを削る、靴好きにとっては片時も目を離せないエリアです。この地に2007年4月19日、満を持してフラッグシップショップをオープンさせた三陽山長。今回はその靴に焦点を当て、魅力を熱く語らせていただきます!
まずは上の写真、銀座店オープンを記念し新たにラインナップに加わった新木型「208」を用いた、内羽根式ホールカットプレーントウ「雪之丞」から。三陽山長といえば、靴のモデル名は全て日本語で、シリーズ毎に語尾を同じにするのはもうお馴染みですが、この木型を用いたシリーズの語尾は「~之丞」。これまた大変粋な命名です。日本的と言えば、このシリーズのアウトソールは、三陽山長がその再評価に大きく貢献したと言ってよい「ヤハズ」です。コバの断面を平たくではなく山型に処理することで、アウトソールを本来より薄く見せる効果があるこの仕様を、再び標準仕様にしてくれました。
このシリーズの黒には、ドイツ・ワインハイマーレーダー(Weinheimer Leder)社のボックスカーフを用いています。1世紀半の歴史がありながら惜しくも廃業した、同じドイツのカール・フロイデンベルク(Carl Freudenberg)社の技術を継承したここのボックスカーフは、その圧倒的なしなやかさ・キメ細かさが大きな魅力。通常は注文靴(ビスポーク)でしか用いられず、既製品ではなかなか見ることができません。
例えばこの「雪之丞」のように、裁断の都合上通常の靴より上質かつ大判の革を使う必要のある一枚革仕様のホールカットで、そんな贅沢な革を惜しげもなく用いている点からも、三陽山長の意気込みを感じさせてくれます。そうそう、この靴の一箇所しかない縫い目は、踵の後ろ端を敢えてはずし内踝側に寄せただけでなく、表面に糸を露出させない「スキンステッチ」。見た目のシンプルさを極めたのみならず、革質の良さを最大限に堪能してもらいたいという、履く人への見事なまでの配慮です。
【三陽山長/雪之丞】
■色・素材 : 黒(スムースレザー)のみ
■木型 : 208
■サイズ : 6~9 Eウィズ
■価格 : \115,500(税込み)
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