ワーカーブランドの範疇に入る『リー』のGジャンだが、裏地にライナーを取り付けたストームライダーは防寒性が高くておすすめしたい。
通常のGジャンより出番は少ないが、年に数回着るだけでも価値ある一着である。また衿がコーデュロイになっているのも優れたデザインだと思う。
ニットでいえば、英国のアランやガンジー、カナダのカウチンセーターなどがアウトドアシーンで役立つはず。
英国の『ブラックシープ』や『インバーアラン』がアランニットでは有名で、値段は少し高め。安物は素材が悪いからけっきょくは損なのだ。
とくにカウチンはかなり保温力があり、たとえ真冬でも東京の街では暑いくらい。おすすめはカナダ製ハンドニットの『KANATA』だ。
また探せば古着で上質のものを安く見つけることだって可能だ。汚れが気になる人はウール用洗剤を入れて洗濯機で回せばすっきりするだろう。
カナダに住むカウチン族のハンドニットをオリジナルにしていて、17世紀の中頃までその歴史を遡ることができるという。鳥や鹿? などの動物や自然を図案化した幾何学模様が入り、見ためにも楽しい。
スポーツウエアブランドのなかでは『バーバリアン』に注目したい。これまでラグビージャージにすぎなかったのに、今ではすっかりお洒落な日常着になってしまった。
同じくラガーマンに愛されている『カンタベリー』や『メダリオン』も耐久性では変わらないように思えるのだが、こちらはなぜだが流行らない。古くなったらパジャマになるのもラグビージャージの魅力だ。
定番ものこそ、休日スタイルに欠かせないアイテムだ
さて、これまで定番ものといわれるアイテムばかり紹介してきた。「このブランドなら知っているよ」と言われるのも覚悟してのこと。定番=平凡=ダサい=時代遅れ。という形式ができているとしたら、それは大間違い。
けっきょく今のトレンドにしたって、定番ものをリデザインして、ちょっと付加しているだけだと思う。ここで挙がったブランドの多くは、日本の有名セレクトショップやアウトドア専門店で扱っているものばかり。つまり流行り廃りがないのでいつでも購入できるというわけだ。
『クラークス』のデザートブーツなんて、シップスで創業以来ずっと扱っている。定番ものはそれだけ完成されたデザインということでもあるのだ。とくにカジュアルブランドやアウトドアブランドの場合は、長い年月をかけてデザインが研ぎ澄まされ、定番ものに進化していくのだ。
ここではコーディネートの話は避けてきた。というのも色や素材の組み合わせという以前に、どれを合わせても失敗しにくいからだ。ただ街中に着ていけるものと、森林の方が似合うものがある。その点さえ気をつければ長く着られる賢いワードローブになるだろう。
*メンズファッション 休日スタイル
自宅でくつろぐ編 / 選ぶシューズ編 / 春の装い編 / 梅雨の装い編 / 秋の装い編 / 冬の装い編 / アウトドア編 / 普段使いできるアウトドア編
*関連INDEX アウトドアブランド