男のヘアケア/抜け毛・薄毛の原因

抜け毛の原因!? 男性ホルモンに迫る!

抜け毛の原因といわれている男性ホルモン。これが頭髪にどのように作用すると、毛が抜けてしまうのかを解説。さらに安全に男性ホルモンの分泌を制御する方法を伝授します。

執筆者:All About 編集部

文章 : 佐藤 明男(All About「男のヘアケア」前ガイド)
昔から男性ホルモンが多い人は、ヒゲや体毛が濃く、頭髪は薄毛になる傾向があるといわれてきました。この話は、みなさんも一度は聞いたことがあると思います。しかし、男性ホルモンが頭髪にどのように作用し、抜け毛を促しているのか、そのメカニズムを把握している人は少ないのではないでしょうか? 今回はその謎に迫り、さらに安全に男性ホルモンの分泌を制御する方法を伝授します。

そもそも「性ホルモン」とは?

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男性ホルモン、女性ホルモンは人の体にどのように影響するのか?
抜け毛の原因のひとつだとされる男性ホルモン。そもそもホルモンの役割は、「環境や体調変化に対応するため、体の機能を刺激する」ことで、これは男性ホルモンと女性ホルモンで大きくことなります。
○男性ホルモンの役割
・筋肉のついた力強い体を作る。
・闘争的、攻撃的な思考回路を作る。
・体毛を濃くする。
・性欲を高める。
○女性ホルモンの役割
・丸みを帯びた体をしなやかな作る。
・自立神経を安定させる。
・髪を美しく保つ。
・生理や妊娠を制御する。

頭髪以外の体毛を濃くするのは男性ホルモンの役割、逆に頭髪を健やかに保つには女性ホルモンが関係あると考えられています。ちなみに、男性でも女性ホルモンは作られるし、女性でも男性ホルモンは作られます。どちらか片方しかないということはなく、性別に関わらず誰でも両方の性ホルモンを持っているのです。

男性ホルモンが頭髪に与える影響

それでは、男性ホルモンがどのようにして頭髪に影響を及ぼすのか、そのメカニズムについて説明していきましょう。ここからは少し専門的な話になってしまいます、ゴメンなさい。
男性ホルモンの一種テストステロンは、皮脂の分泌や毛母細胞の分裂などを促進させる効果をもちます。このテストステロンが、毛髪や皮脂にある5αリダクターゼという還元要素により活性化されると、5α-DHTというより強力な男性ホルモンを作り出します。そして、この物質が、髪の元になるタンパク質合成を阻害したり、皮脂の分泌を過剰にして毛穴を詰まらせたりと、頭髪に数々の悪影響を与えてしまいます。
また、この男性ホルモンの影響を受けやすいのが、前頭部と頭頂部。逆に、側頭部や後頭部などは影響を受けにくい部分となります。薄毛になった人でも、後ろ髪がふさふさなのはここに理由があるわけですね。

女性ホルモンはどのように作用する?

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女性の長く美しい髪の秘密は女性ホルモンにあった。
いっぽう女性ホルモンは、頭髪にどのような影響を及ぼすのでしょうか?
女性ホルモンのエストロゲンは毛乳頭細胞に作用し、毛の成長を抑制する効果があります。つまり成長から、抜け落ちるまでの期間を長くしているといえるでしょう。そのため、男性よりも女性のほうが、髪の毛を長く伸ばすことができるというわけです。
また、この物質が不足すると、抜け毛が増えたり、髪の毛がパサついたりします。頭髪にとってエストロゲンは、切っても切り離せないものなのです。

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