VW(フォルクスワーゲン)/パサート

“万人に向けて格好いいクーペ”パサートCC(2ページ目)

セダンスペシャリティ化の象徴とも言うべき、クーペフォルムのセダンがパサートCC。日本仕様の2モデルに試乗し、その魅力と日本市場でのポジションを考えて見ました。

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

“CC=特別なパサート”は日本に浸透するか

VWパサートCC
フロントからテールランプまでのキャラクターラインやルーフラインが特徴的なスタイルは、サッシュレスドアやクロームトリムなどでもエレガントさを演出する

クーペフォルムのセダン。確かに、格好いい。サイドのエッジがおそろしく効いていて、ワイド&ローなフォルムを一層、印象づける。ディテールの処理もぬかりはなく、従来のパサートシリーズに比べてかなり高級な印象もある。いやはや、パサートと名乗っているのが逆に惜しいくらいだ。

そのあたり、輸入元も悩んだことだろう。パサートという名前は、それなりに浸透している。否、ドイツ車マニア、VW好きにとっては、最も好ましい選択肢の一つだった。反面、一般受けはプレミアムブランドに劣ることは事実で、そのあたりの微妙な位置付けが、日本におけるパサートの魅力であると同時に欠点でもあった。

大量に売れている欧州なら、パサートCCにも十分な存在理由がある。事実、初めてミュンヘン近郊で試乗したときには、すれ違うノーマルパサートユーザーから熱い視線を浴びたものだ。ヒエラルキー的にも、CCを頂点としてきれいに成立っている。

ところが、日本ではCC=特別なパサートを支える基礎がまだない。だったらいっそパサートの名をハズしてみてはいかがか、という議論もあったと思う。個人的には、カタチをはじめこれだけ“違う”のだから、パサートでなくてもいいと思うが、一からブランド名を浸透させることの苦労を彼らは知っているということだろう。ジェッタ→ボーラとか、ありましたね、過去には、いろいろと苦労が。

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