
クーペのサスペンションは、形式はセダンと同じだが、スプリングの硬さは前後とも10%アップ。結果としてフロント10mm、リア23mmローダウン。さらにトレッドはフロント10mm、リアは65mmも広げた。ただ低く硬めただけではない。406クーペがそうだったように、リアのトレッドをフロントより広げることで、曲がりやすいクルマに仕立てているのだ。プジョーのクーペのこだわりは、407にも生きていた。

同じ407のセダンやSWよりエレガントでドレッシーな仕立てと、おとなっぽい乗り心地を手にしつつ、ペースを上げればスポーツモデルにふさわしい切れ味を見せてくれる。クーペとはどういう乗り物なのか。107年も前からこのカタチを作っているプジョーは、それをよくわかっていた。

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