リアシートへのウォークインは406クーペと同じ電動式。身長170cmの自分なら、頭上はギリギリだが足元には余裕が残る。シートとしての機能も満足できるし、フロントに似たバケットタイプのデザインが、キャビンをスポーティに見せてくれる。トランクは400リッターと、クーペとしてはかなり広い。リアシートを左右別々に倒してトランクスルーにできるのは406クーペと同じだ。



走り出してまず感じたのは、乗り心地が落ち着いているということ。硬めだが、角はたくみに丸めてくれる。むしろ無駄な揺れがシャットアウトされていて、それが落ち着きにつながっている。歴代プジョーで最強のねじれ剛性を誇るボディと、電子制御可変ショックアブソーバーの熟成を、街中を流すだけでも知ることができた。



1660kgの車重はセダンV6より10kg重いだけ。6速ATのギア比は5速がやや低い以外はほぼ同じだから、加速も差はないはずだ。でも上に書いた乗り心地のおかげもあって、速度の上げかたに落ち着きを感じる。それでいて、セダンやSWより低く座るポジションに身を置いていると、マニュアルモードを積極的に使い、心地よいサウンドを奏でる3500rpmから上をキープして、伸びのある加速を楽しみたくなる。長距離が似合う走り、といえるかもしれない。