VW(フォルクスワーゲン)/ゴルフ

ゴルフとシロッコの頂点「R」シリーズ登場(2ページ目)

フォルクスワーゲンのゴルフ6とシロッコに、ハイパフォーマンスかつ高品質なプレミアムスポーツモデルの「R」シリーズが追加された。いずれもパワーだけでなく燃費にも優れる2L直4TSIエンジンを搭載。

岡本 幸一郎

執筆者:岡本 幸一郎

車ガイド

4MOTIONがもたらす安定性

ゴルフRのボディサイズは4220mm×1790mm×1495mm、車両重量は1530kg。標準のゴルフよりも25mmローダウンされている
新価格457万円の2.0TSIに対して58万円と価格差の近いシロッコRと異なり、ゴルフRとゴルフGTI(車両価格366万円)では、その差が139万円と、数字だけ見るとかなり開いているように感じられます。ところがゴルフRには、レザーシート、DCC、カーナビなどが標準装備されることに注目。それぞれレザーシートが27万3000円、18インチアルミホイール+DCCが21万円、HDDカーナビが29万4000円で、合計すると77万7000円。車両価格の366万円にこれをプラスした443万7000円とは、実は60万円あまりの差にすぎないのです。しかもゴルフRは4WD。ゴルフGTIとゴルフRの実質的な価格差は、それほど大きくないことにお気づきいただけるかと思います。

まずはゴルフRからドライブ。やはりGTIとの違いが気になるところ。個人的には、V6を積むところに「R」の醍醐味を感じていたわけですが、時代を要請を受けてダウンサイジングを図り、スペックが向上しながら燃費もよくなっているわけですから、これが新しいRの姿と受け入れるべきでしょう。

ブルー指針のメーター、「R」ロゴ付のステアリングホイール、VW車に専用開発された「RNS 510」(HDDナビゲーションシステム)などを標準装備
エンジンをスタートさせると、まずは野太いエキゾーストサウンドが印象的。過給されてからの盛り上がり感のある加速は圧巻で、とにかくパワフルのひとこと。けっこう速いと感じていたGTIが大人しく思えてしまうほどです。高性能ターボエンジンの宿命か、低速域でのレスポンスは少々ファジーになっていますが、扱いにくいほどではありません。その点では、街乗りを重視するのであれば、GTIのほうが適するといえるかもしれません。

さらに、フルタイム4WDシステムである4MOTIONによる高い安定性と安心感も魅力。もともとゴルフが持つ高いスタビリティや正確な操縦性に、4輪が路面に吸い付くような感覚が加わっています。試乗時は小雪もまじる土砂降りのコンディションだったにもかかわらず、タイヤのグリップにまかせて、安心して走ることができた次第です。

ところで、「R」というからには、乗り心地もそれなりにスパルタンなのではと思うところですが、これもDCCによるマジックで、快適性と走行性能が極めて高いレベルで両立されています。そして、調整したとおりに乗り味を変えてくれるのです。

ゴルフRには写真のトップスポーツレザーシートのほか、オプションとしてレカロスポーツシートが用意される

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