《ヴィチェンツァ・オロ 1》のメインとなるパヴィリオン、G館の中央に、ひと際デラックスなスタンドを構えた《ミキモト》。そこで出会ったのが《ミキモト》の“ミラノ・コレクション”をになうデザイナー、ジョヴァンナ・ブロージャンでした。
1997年、ジョヴァンナが手がけた“ミラノ・コレクション”は、実に衝撃的でした。真珠は表面の傷の有無が最も重要視されますが、彼女は極上の南洋真珠そのものへ大胆にも穴をうがち、まるで水玉模様のようにダイヤモンドを埋め込んでしまったのです。自由奔放で、全く型にはまらないこのデザインが目に焼き付いていた私は、ジョヴァンナ・ブロージャンとは、自信たっぷり貫禄たっぷりのどっしりしたイタリアン・マダムかと勝手に思いこんでいました。
GIOVANNA BROGGIAN |
しかし私を待っていたのは、メガネの奥の瞳がキラキラと輝く、30代半ばのチャーミングな女性。「さあ、最新作をお見せするわ! あれもこれも全部見ていって! ちょっとこれを着けてごらんなさいよ…ほらほら、なかなかいいでしょ?!」と、たいそう賑やかに迎えてくれたのでした。
《ミキモト》 |
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