新しく登録された自然遺産
これまで自然遺産は176件があったが、下記5件が加わった。ただ、自然遺産1件が複合遺産となったため、自然遺産総数は180件となった。「フェニックス諸島保護区」はキリバス初の世界遺産。■レユニオン島の火山峰、圏谷と岩壁群
Pitons, cirques and remparts of Reunion Island
フランス、2010年、(vii)(x)
ふたつの火山からなるレユニオン島は、島であるのに最高峰は標高3,069mに達し、多彩な気候から多様な生態系が広がっている。熱帯雨林や荒野、断崖絶壁と地形的にも見所は多く、美しい景観が観光客を魅了している。
■プトラナ高原
Putorana Plateau
ロシア、2010年、(vii)(ix)
北極圏に位置するプトラナ山地は、永久凍土が広がるツンドラやその上に広がる森林タイガ、砂漠等に覆われた土地で、北極や亜北極の見事な生態系を見せている。トナカイの大移動でも知られる。
■スリランカ中央高原
Central Highlands of Sri Lanka
スリランカ、2010年、(ix)(x)
スリランカ中央南部に位置する高地群は、標高0mから2,500mにかけ上がる特異な環境にあり、絶滅危惧種であるスリランカヒョウをはじめ、多様な動植物が暮らすホットスポットと考えられている。
■中国丹霞
China Danxia
中国、2010年、(vii)(viii)
広東省の丹霞山をはじめ世界遺産に登録された6か所はカルスト地形で、美しい渓谷や河川、滝のほか、水の浸食によって生まれた特異な景観を見せる。森には豊かな生態系が広がっており、およそ400種が希少種あるいは絶滅危惧種と見られる。
■フェニックス諸島保護地域
Phoenix Islands Protected Area
キリバス、2010年、(vii)(ix)
14の海山と深海域を含む広大な地域で、海洋保護区としては世界最大級。サンゴ200種、魚類500種、海生哺乳類18種、鳥類44種という多彩な動植物層を有しており、古代からの歴史を伝える固有種も少なくない。