屋根の上をぐるっと走れる幼稚園~立川市・藤幼稚園

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丸い園舎が個性的! 行き止まりもなく、走り続けられます
立川市にある藤幼稚園の園舎は、アートディレクターの佐藤可士和さんがプロデュースし、建築家の手塚貴晴さん、由比さん夫妻がデザイン・設計したものです。園庭をぐるりと囲むユニークな楕円形の園舎は、外周約183m、内周約108m。そのまあるい屋根の上を、まるでグラウンドのトラックのように子どもたちがグルグル走り回っています。そして、もともと園にあった3本のけやきの木がその屋根を貫いて空に伸びています。

「仲間外れがなく行き止まりのない園舎」。ユニークなこの建物は、2007年こども環境学会「こども環境デザイン賞」、2007年アジアデザイン大賞、2007年 経済産業大臣賞 グッドデザイン賞 インタラクションデザイン賞、2007年 経済産業大臣賞 キッズデザイン賞金賞 感性創造デザイン賞、そして今年、2008年は日本建築学会賞を受賞しています。

園舎はまるごと、巨大な遊び場!

藤幼稚園 園舎
幼稚園は巨大な遊具。いい空気が流れています
実は、藤幼稚園は、園児600人以上を抱える大きな幼稚園でもあります。保育室は20室、トイレは8ヵ所もあります。そこで毎日500人以上の子どもたちが過ごしている……と聞けば、ちょっと目が回りそうですが、実際に行ってみると、とても500人以上の子どもが過ごしているとは思えないほどの、落ち着いたたたずまいです。園庭を囲む園舎は一階建てのため圧迫感がありません。

保育室
天然木材を使ったナチュラルな家具はすべて藤幼稚園のオリジナル
各保育室はナチュラルな木を使っていて、一つずつが広いので、とても余裕があります。保育室の中にもさまざまな工夫が凝らされています。子どもの遊具や学用品を入れる棚も、オリジナルの組み立て家具。箱状のものを用途に応じて形を決め、積み上げて固定しています。もちろん、机や椅子もオリジナルの家具を使っています。

そして、屋根の上では子どもたちが思い切り走り回っているのですが、もちろん、保育室の中に足音が響くことはありません。屋上から園庭までは、すべりだいで降りることができます。大勢の子どもたちが、順番に並んで下まで滑り降りてきます。その表情はみんなとても楽しそう!

佐藤可士和さん自らが「巨大な遊具」と語っているように、藤幼稚園では、園舎そのもの、そして園の全てが子どもたちの自由な遊び場になっているのですね。

>>園舎を見れば、その園が目指すものが伝わってくる>>