e-Taxとは、インターネットで納税や確定申告などの手続ができるシステムです。今回は、確定申告でのe-Taxの利用方法、必要なもの、手続き、メリットやデメリットについて基礎から解説していきます。

■目次


e-Taxとは? ますます便利になった確定申告

e-Tax

インターネットで納税や確定申告などの手続ができます


確定申告において、国税庁のホームページが年を追うごとに充実してきています。申告書や届出書の類はほとんど国税庁のホームページからダウンロードできますし、記載方法がわからなければ「確定申告の手引」もダウンロードできます。

さらに便利なのが、決算報告書や確定申告書が申告書作成画面で作成できるなど、申告手続きまでオンラインで済ませられる「e-Tax」というサービスです。

e-Taxとは「申告・納税などに関する国営オンラインサービスシステム」の呼称で、正式名称を「国税電子申告・納税システム」といいます。e-Taxは2004年から運用が開始されていますので、既に15年近くの運用実績があります。e-Taxを利用して所得税、贈与税、法人税、地方法人税、消費税などを申告することができます。

e-Taxを利用するのに費用はかかりませんが、電話料金やプロバイダ料金などの通信費はかかります。利用可能時間は、通常期が月曜日から金曜日の8時半から24時。5月、8月、11月の最終土曜日及び翌日の日曜日も利用できます。確定申告の時期は、土日祝日を含む全日24時間利用可能です。

e-Taxには、確定申告時に利用する「確定申告書等作成コーナー」の他に、WEB上からデータを入力して申請できるWEB版や、スマホから申請・納税の手続きができるSP版。ソフトをインストールして申告書を作成が可能なダウンロード版などが存在します。

e-Taxを始めるのに必要なもの 事前確認や準備

e-Taxの「確定申告書等作成コーナー」では、電子申告用データの作成及び電子申告を簡単な操作で行うことができます。利用するには、インターネットに接続できる環境や一定スペック以上のパソコンが必要になります。また、なりすまし申告や不正を防止するために相応の準備が必要です。

●OSやブラウザなど利用環境を確認
平成30年3月期申告で、e-Taxの「確定申告書等作成コーナー」を利用する場合、推奨環境は次のとおりです。

・Windows:OSは7以降、ブラウザはInternet Explorer11
・Mac:OSは10.10以降、ブラウザはSafari10.1以降

特にWindows10では、Microsoft Edgeが利用できないので注意が必要です。Internet Explorer11を利用しましょう。またPDFの閲覧に、Adobe Acrobat Reader DCが必要になります。

なお、国税庁のウェブサイトには「確定申告書等作成コーナーで作成した申告書などのデータを、e-Taxで送信するには、推奨環境を満たす必要があります。推奨環境とは、国税庁において動作を確認した環境です。」との記載がありますので、e-TaxのWEB版やSP版などの推奨環境もあわせて確認しておいたほうがいいでしょう。

●マイナンバー・電子証明書の取得
次に必要なのが、電子証明書の取得です。マイナンバー制度の施行にともない、e-Taxで申告手続きをする際に使う「公的個人認証サービスに基づく電子証明書」は、平成28年1月から交付開始となる「マイナンバーカード」に格納されています。

なお、今まで住民基本台帳カードに格納されていた電子証明書はその有効期間内であれば、継続使用が可能です。ただし、電子証明書の有効期限は3年ですので、以前取得したことのある方は有効期限に注意してください。電子証明書の有効期限の確認方法は、公的個人認証サービスポータルサイト「自分の証明書をみる」に確認方法が掲載されています。

【参考】マイナンバーは年末調整や確定申告にどう影響する?

●ICカードリーダライタを用意
そして最後に必要なものは、上記の電子証明書を読み込む「ICカードリーダライタ」という機器。家電量販店等で購入することができます。利用するマイナンバーカードや住民基本台帳カードに対応したかICカードリーダライタを用意してください。

購入したらパソコン本体にICカードリーダライタのドライバをインストールしましょう。また、
  • マイナンバーカードを取得された方
  • パソコンを買換えられた方
  • OS(Windows又はMacintosh)をアップデートされた方
は、以前購入したICカードのドライバ等を再インストールする必要もありますので、こちらの対応も確認する必要があります。

●e-Taxを利用するためのソフトウェアのインストール
ここまで済んだらWindows又はMacintoshといった利用の環境に応じて国税庁ホームページからファイルをダウンロードし、セットアップを行います。以前にセットアップを行った場合でも、毎年セットアップを行う必要があります。
e-Tax

国税庁ホームページからファイルをダウンロード


上記のページの下段にファイルのダウンロード画面があります。手間はかかりますが、なりすまし申告や不正を防止するため最終確認であると理解してください。

e-Taxでする確定申告書の作成や申告手続き

ここまでできたらe-Taxの確定申告書等作成コーナーで申告書の作成などができます。しかし、実際にe-Taxで申告するためには「電子申告・納税等開始届出書」を提出して利用者識別番号の取得が必要となります。

利用者識別番号とは、e-Taxを使用するために必要な16桁の番号です。初めてe-Taxを利用する場合、確定申告等作成コーナーの作成の流れの中で取得することができます。過去にe-Taxを利用したことがある場合は、税務署からの「確定申告のお知らせ」に記載されています。

利用者識別番号を失念した方は新たに取得する必要がありますが、この場合、以前の利用者識別番号は使用不能となります。税務署等で申告書を作成の相談をする場合も、この利用者識別番号は重要となりますので、手帳等にメモを残しておくといいでしょう。

e-Taxを利用して確定申告する場合の基本的な流れは、次の通りです。

1.利用者識別番号の取得
2.e-Taxソフトのインストール及び電子証明書の登録
3.e-Taxを利用して作成した申告データの送信
4.送信データの審査結果(受信通知)の確認
5.納税の手続き


e-Taxのメリット・デメリットまとめ

e-Tax

知っておきたいe-Taxのメリットとデメリット


e-Taxはこのように決算書や申告書の作成に取りかかるまでの準備や導入が大変なのですが、パソコン操作が苦にならない人であれば「一度、設定してしまうとかえって楽」という人がいるのも事実です。

また、事前準備がたいへんなe-Taxですが、その分、優遇されている点もあります。自宅のパソコンで申告書が作成できるばかりか、確定申告期間中は、24時間、送信による申告手続きが可能です。また、申告段階では添付書類の提出が省略できたり、還付手続きが書面申告と比較するとスピーディになったりします。

医療費控除のための領収書や源泉徴収票等は、その記載内容を入力して送信することにより、提出を省略することができます。マイナンバーに関する本人確認書類についても、e-Taxで送信すれば写しの提出は不要です。

また、e-Taxや確定申告作成コーナーの操作説明に限りますが、e-Tax 作成コーナーヘルプデスク(0570-01-5901)が常設されていますので、活用するのもいいでしょう。受付時間は祝日や平成29年12月29日~1月3日を除く午前9時~午後5時(平成30年1月15日~3月15日までの平日は受付時間帯がさらに伸長)となっています。電話機によってつながらない場合、03-5638-5171という番号も公表されています。

決算書や申告書の作成作業は、e-Taxで申告する場合も、申告書をプリントアウトして税務署に提出する(郵送含む)場合も、大きく変わるものではありません。申告方法が違う程度なので、確定申告の提出頻度、パソコンなどの操作の習熟度、導入等に割ける時間などを基準に決めればいいでしょう。

【関連記事】

確定申告が楽になる!ネットの活用方法3つ
確定申告の手順、段取りのポイント
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。