定年・退職のお金/定年・退職のお金関連情報

年金で不足する生活費対策は?

無職の年金生活者の1ヶ月の収支は約30%の赤字。年金だけでは厳しい老後生活になりそうです。でも不安は無用です。 退職金や老後資金を計画的に取り崩し生活費の不足分をカバーすればいいのです。

大沼 恵美子

執筆者:大沼 恵美子

貯蓄ガイド

  • Comment Page Icon

老後の収入「年金だけ」が約64%

平成21年「国民生活基礎調査」(厚生労働省)によると、高齢者世帯(65歳以上の者のみで構成するか、又はこれに18歳未満の未婚の者が加わった世帯)では、年金や恩給が総所得に占める割合が100%という世帯は63.5%。前回調査の平成18年に比べ9%も増加しています。割合が80~100%未満は9.9%(前回は10.3%)で、高齢者世帯の約74%が「老後の生活費の柱は年金」という状況です。
undefined

平成21年「国民生活基礎調査」(厚生労働省)を基に作成した

同じ調査で「高齢者世帯1世帯あたりの平均所得額」は約297万円(前回は302万円)、そのうち年金が約210万円(前回は約212万円)で総所得の約70%を、稼働所得は55万円で約18%を締めています。

無職世帯 1ヶ月の不足額は約5万円

世帯主が60歳以上の高齢者世帯の生活実態を「平成22年家計調査」(厚生労働省)で見ると、無職世帯は、実収入が約220万円(うち年金等は約193万円)に対し、支出は約277万円(うち非消費支出は28万円)。年間約60万円の赤字です。年金が支出に占める割合は約70%で、「平成21年国民生活基礎調査」とほぼ合致します。年金だけでは厳しい生活になりそうです。

一方、世帯主が60歳以上の高齢者の勤労世帯は、実収入が約489万円に対し、支出は約460万円(うち消費支出は約378万円)。29万円の黒字です。やはり、老後資金を考えると「63~65歳くらいまでは働きたい」という感じです。

ちなみに「平成22年賃金構造基本統計調査(全国)」(厚生労働省 平成23年2月22日公表)によると、60~64歳男性の月額賃金は、正社員が約31万円、正社員以外は約25万円です。


定年退職時に準備しておきたい老後資金はいくら?>>>>

  • 1
  • 2
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます