年金満額の誤解その1「40年以上加入しても仕方がない!?」

60歳以降に厚生年金へ加入しても、国民年金(老齢基礎年金)は増えないことにも注意

60歳以降に厚生年金へ加入しても、国民年金(老齢基礎年金)は増えないことにも注意

ある日、Yさん(男性・58歳)からこんな質問がありました。

「国民年金って、40年で満額なんだそうですね。私は18歳から厚生年金に加入して、今年で加入期間は40年になりました。これ以上納めても意味がないので、今後は納めないでおこうと思うのですが……」

Yさんは高校卒業後、会社員として30年間勤務し、その後脱サラし自営業を営んでいます。脱サラ後は国民年金に加入し、保険料は欠かさず納めているそうです。

Yさんは18歳から年金制度に加入したので、58歳まで確かに40年間加入していることになります。しかし、国民年金に60歳まで加入し続けなければなりません。Yさんにしてみれば、40年加入しているのだから、これ以上加入しても意味がなく、保険料がもったいないと思われるようです。

これって、一見もっともなことのように思えますが、実際はどうなのでしょうか?

「20歳まで」と「60歳以降」は、国民年金の年金額に反映されない

確かに国民年金は40年間(480月)加入で満額となります。そして40年以上加入しても年金は増えません。それは事実です。

しかし、注意をしなければならないのは、「国民年金の加入期間」の考え方です。

国民年金の40年間(要は年金額に反映される期間)とは、「20歳から60歳まで」の40年間を指します。ですから、Yさんのように、18歳から会社員として年金(厚生年金)に加入した場合、厚生年金は18歳から年金に反映されますが、国民年金として反映される期間はあくまでも20歳からとなります。

Yさんは現在58歳ですから、年金制度には40年加入しているけれど、国民年金の年金に反映される期間としては、まだ38年でしかないわけです。今から国民年金を払わなかったとすると、満額の国民年金は受け取れないことになります。

ちょっとした誤解をしていたわけですね。Yさんはこのことを理解して、「60歳まで払い続けます」とおっしゃっていました。

このように、年金の加入期間が40年以上あったとしても、「20歳まで」と「60歳以降」の年金加入期間は、国民年金の年金額には反映されないことをしっかり理解しておきたいものです。

次ページで、もう一つの「満額についての勘違い」を検証します>>