年金

2004年改革法案通過! 年金いつから、いくらもらえる?

6月5日、年金改革法案は参議院を通過して成立しました。改革法によると、私たちの年金はどうなるかを検証してみました。

執筆者:All About 編集部

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文章:石津 史子(All About「年金」旧ガイド)
 

どうなる私の年金?私の年金いくらもらえる?

6/5参議院を通過した年金改革法案。私たちの年金はどうなるのでしょうか?
今度の制度改革で最も気になるのは、「私の年金、どうなるの?」ということ.
いろいろな切り口でマスコミでも取り上げられているし、具体的な数字で私の年金額がどうなるか知りたいものです

具体例をあげて、All About Japanのメインユーザー像に近い3人でイメージしてみることにしましょう。


●Aさん(38歳サラリーマン)
現在38歳のAさんは1966年生まれ。現在、すでに16年間ほど厚生年金に加入しています。このまま65歳までは現役で働く予定ですから、厚生年金の加入期間を40年、国民年金を38年として平均的な報酬額(月収36万円)で試算してみましょう。

●Bさん(35歳主婦)
現在35歳の専業主婦Bさん。あと数年で復職したいと考えているので、厚生年金の加入期間を産前の期間と合わせて26年(月収は22.4万円)。国民年金は38年として試算してみましょう。

●Cさん(40歳自営業)
現在40歳の自営業Cさんです。国民年金の保険料を、現在はきちんと納付しており、これから先もきちんと保険料を払っていく予定ですので、国民年金の加入期間をトータルで37年としましょう。

以上3名の年金を現在の給付水準と給付水準が下がる将来の給付水準を予想して年金額を試算してみました。(100円未満四捨五入)
  
『2004年度価格の65歳から受給できる年金月額の目安』   
  
  現在の給付水準では? 将来の水準(15%減!?)
Aさん 16万3800円 13万9200円
Bさん 10万3700円 8万8100円
Cさん 6万1200円 5万2000円
 

保険料負担額どこまで上がる?給付水準どこまで下がる?

今回の改革で今までと違っているのは、保険料水準固定方式が採用されたことです。これは、将来的な保険料水準を明確にして、現役世代の負担増に一定の上限を設けたことと、「マクロ経済スライド」という給付水準を自動調整する新しいしくみが導入されたことなのです。ただし、今回の試算の前提が崩れれば、保険料の上限は変更せざるを得なくなるのですが…

前提条件:
出生率
1.39
(2050年)
この場合は合計特殊出生率。15歳から49歳までの女性の特定年齢の出生率(年齢別出生率という)を全部合計したもの。1.39は「日本の将来推計人口(平成14年1月推計)」の中度改定」に準拠
物価上昇率
1.0%
過去分は消費者物価指数上昇率
賃金上昇率
2.1%
2.1%(2009年度以降。2008年度までは「改革と展望ー2003年度改定」に準拠。過去分は再評価による賃金上昇率等。
運用利回り
3.2%
3.2%(2009年度以降(ただし、これに平成14年度待つの預託実績より算出される、すでに預託された財投預託分の運用利回りを勘案した数値を使用)。2008年までは「改革と展望ー2003年度改定」に準拠。過去分は試算運用部新規預託金利等
※出生率・・・一人の女性が生涯に産む子どもの平均数
※賃金上昇率・・・厚生労働省が中長期的に見込んでいる名目賃金の伸び率
※物価上昇率・・・全国消費者物価指数の伸び率

まず、保険料水準の上限の目安としては、厚生年金では2004年10月から0.354%引き上げを開始して、2005年以降は毎年9月に同率を引き上げ、2017年度には18.3%に固定するというスケジュールです。

また、国民年金は2005年から毎年4月に280円ずつ引き上げ2017年度以降は1万6900円で固定する(いずれの数字も2004年度価格)ことになります。

一方、給付水準は、これまでのような賃金水準や物価の変動に連動して年金額を改定するのではなく、公的年金制度を支える保険料を負担する現役世代の被保険者数減少率や年金受給期間となる65歳以降の平均余命の延びなども盛り込んで、年金の給付水準を自動調整していくことになります。(これをマクロ経済スライドという)

果たしていつまでこの自動調整が続くか気になるところですが、厚生労働省では、、現在の給付水準と比べて15%程度下げたところまで調整するとしており、試算では、2023年(平成35年)までつづくものとされています。もちろん一定の調整が終了したら、本来の賃金水準や物価の変動に合わせて年金額が改定される従来の方式にもどされます。

それでは、自分はいくらもらえるのか、もっと手早くシュミレートできる方法ないものでしょうか?また、年金で損しない方法とは???
 

簡単!年金見込額試算サイト

モデルで試算しても、やっぱり自分の予想する数値をもとにして計算してみたいと思うでしょう!そんな場合は、社会保険庁のサイトがおすすめです。
年金の受け取り見込み額を、自分で試算することができます。
年金見込額試算

おそらく、記入していく過程で、平均給与額をいくらにしようかと悩むでしょう。これも社会保険庁に、目安となる参考情報がありますので、そちらで検討してあてはめてみましょう。
参考情報(例示)

All About Japanの記事にも、年金受給額を試算できるサイトや、仕組みについて解説したものがあります。ぜひご覧になってください。
いつから?いくらもらえる? <年金>
イイね、試算額が分かるって!? <年金>
私の年金いつからもらえる? <シングルライフのマネープラン>
私の年金いくらもらえる? <シングルライフのマネープラン>
ネットで年金見込額を試算! <300万円貯める!殖やす!>
年金 繰上げ受給は損って本当? <300万円貯める!殖やす!>
平均標準報酬月額って何? <年金>
 

タイプ別!年金でソンをしないコツ

10人の年金相談を受けても、まったく同じ年金歴の人はいません。それぞれ、加入する年金や加入してきた月数が異なったり、同じ会社にいても勤務形態が違えば、年金の加入歴も違ってきます。

どんな場合も、ちょっとした心がけで手続きミスは防げるものです。
おトクな年金をもらえる、逆に支給停止となる事例を紹介する記事をタイプ別に集めました。チェックしてみてくださいね!
年金でソンをしないコツ <年金>
会社員でも満額もらえる!? <年金>
あなたは、3号届出大丈夫!? <年金>
すぐ再就職したのにナゼ!? <年金>
学生無年金障害者に光!!? <年金>
共働き妻の悲劇!!? <年金>
フリーターの老後はどうなる? <401kと将来設計>

◆関連リンク
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