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「住宅ローンは35年返済」なんて誰が決めた!? 住宅ローン25年返済のススメ (1)(2ページ目)

不動産会社に住宅ローンを試算してもらうと、「35年返済」で計算される場合があります。でも、35年返済で借りなければならないルールなどありません。返済期間を10年短く組むメリットを検証しましょう。

執筆者:吉山 日出樹

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25年返済のほうが元金が早く減る

25年返済のほうが毎月返済額に占める元金の額が大きいということは、それだけ元金がどんどん減っていくということです。10年後にどのくらい差がついているかというと、35年返済だと住宅ローン残高が2434万円強残っていますが、25年返済では2060万円ほど。25年返済のほうが374万円も多く借金が減っている計算です。

■10年後の残高は25年返済が少ない(3000万円を金利3%で借りた場合で比較)
返済期間
10年後ローン残高
35年
2434万6752円
25年
2060万0517円

元金が早く減るとなにかと好都合です。例えば買い換えで家を売却しようとするときに、ローン残高が少ないほうが買い換え用の手元資金が増えます。途中で金利が上がったときも、元金が少ないほうが負担の増加を抑えることができるのです。

トータルの返済額でも25年返済がトク

さらに25年返済だと、銀行に支払う利息が少ない分、トータルの総返済額も軽くなります。3000万円・3%のケースでは、35年返済だと約4850万円の支払いですが、25年返済では約4270万円で済みます。その差はじつに580万円以上です。

■総返済額でも25年返済がおトク(3000万円を金利3%で借りた場合で比較)
返済期間
総返済額
35年
4849万1100円
25年
4267万8900円

いかがでしょう。25年返済のメリットが大きいことがお分かりいただけたかと思います。ところで住宅ローンの返済テクニックとして繰り上げ返済がよく取り上げられますが、じつは短期返済のほうがおトクな場合もあるのです。次回はそのあたりを検証しようと思います。

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