「APR」は必ず消費者の目に届くところに!
そういえば、私自身もアメリカで住宅ローン販売をしていたころを振り返ってみますと、この「APR」って何の金利なの?と必ずお客さんから質問を受けていたことを思い出します。この「APR」は個人の資金計画(いくらを何年で借り入れるか)によっても変わってきますので、住宅ローンの申し込みを行ってから3日以内に「APR」などを含めた借入諸費用概算も住宅ローンを申し込んだ人に告知しなければいけない義務があります。住宅ローンの広告から始まり、住宅ローン申し込みがされてから承認がおり、実際に借り入れる契約を行うところまでの流れに、必ず消費者の目の留まるところに「APR」の表示がされていましたね。
日本版「APR」は可能です。これで消費者の悩みがひとつ解決しますね。 |
日本版「APR」も可能!
日本とアメリカの住宅ローン商品には若干の違いがあるが2つの課題をクリアーすれば十分日本版「APR」も可能でしょう。【課題その1】
アメリカには日本の「固定金利選択型」が存在しません。最初何年かの固定特約期間後に、金利タイプを選べないローンが主流です。
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この課題は、前頁で紹介した「3年固定」などの金利を4年目以降どのような金利を選択するかなどを工夫すればクリアー可能でしょう。前提条件としては借入期間中に金利を選択することは1回のみとすれば、一律統一感ができ公平な金利比較となるでしょう。
【課題その2】
返済期間は、日本では29年や31年のように1年刻み(または月刻み)で選べるが、アメリカでは15年と30年しか選べない。
通常、「APR」はある一定の前提条件(20万USドルを頭金20%で、30年間借り入れるなど)を設けるので、この前提条件を工夫すれば、日本版「APR」の表示も可能でしょう。
次回シリーズ「間違いだらけの住宅ローン金利比較」第3弾は、遂に日本で販売されている住宅ローン金利を「APR」で表示してみましょう。どのような結果がでるか、私自身も楽しみです。皆さんがどの銀行の金利を「APR」表示で見てみたいなどのリクエストがあれば教えてください。
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