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変動金利の未払い利息はどういうもの?(3ページ目)

住宅ローンの変動金利型には、「未払い利息」が発生するリスクがあります。これは、変動金利型に特有のもの。低金利が魅力の変動金利ですが、このリスクのことも理解して利用している人は少ないのでは?

高田 晶子

執筆者:高田 晶子

住宅ローンガイド

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未払い利息が発生したら、どのように対処する?

もし、未払い利息が発生してしまうと、元金が減らずに、支払額見直しの際に返済額がアップしてしまうほか、未払い利息分の支払いも生じます。未払い利息分の清算の方法は、主に次のようになっています。

・分割で清算
たとえば、1年間未払い利息が発生した場合に、翌年に12ヶ月間で分割して支払うという方法です。何回で支払うかなど分割期間等は、金融機関によって異なります。

・一括返済で清算
返済中に生じた未払い利息を、完済時に一括して返済する方法です。未払い利息の総額が大きくなると、最終回での負担が大きくなります。

・未払い利息を優先して支払う
返済予定表どおりの返済を続けていくが、元金・利息の支払いよりも優先して、まずは未払い利息分を優先して充てていく方法です。毎回の返済額に影響はありませんが、その分、元金の減りがますます遅くなり、結果的には支払う利息額が増えることになります。

どの方法により、清算するかは金融機関によって異なりますので、変動金利型を選ぶ際には、未払い利息の清算方法も確認するようにしましょう。

変動金利型を利用するなら、金利上昇に対する余裕も必要

もし、未払い利息が生じた場合には、返済途中または、完済時に負担が増すことになります。つまり、変動金利を利用するのであれば、その分の支払余力も必要ということ。

金利が上昇した場合には、総返済額をなるべく抑えるためにも、繰上返済をしてなるべく元金を早く減らすことも必要です。このようなことを考慮すると、変動金利を上手に利用できるのは、ある程度の支払余力がある人だということが言えるでしょう。

ところが、変動金利型の利用状況を見ると、「毎月の返済額がギリギリなので、変動金利型の金利であれば支払える」という人も少なくありません。このような状況では、金利が上昇した場合の対応策は取れません。

将来の金利は誰にも予測がつきません。変動金利とその他の金利タイプを比較し、どちらがおトクかということを考える以前に、金利が上昇した際に対策が取れるかどうか、から判断していきましょう。

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