住宅ローンの借り換え・返済/住宅ローンの見直し関連情報

繰上返済と借換え、どちらを優先?(2ページ目)

住宅ローンのメンテナンス方法には、繰上返済と借換えがあります。繰上返済の方が手軽なので優先しがちですが、その資金があるのであれば借換えのチャンスでもあるのです。どちらを優先したらよいのでしょうか?

高田 晶子

執筆者:高田 晶子

住宅ローンガイド

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金利差1%なくとも効果あり!

Aさんが300万円の繰上返済をした場合の効果は前ページのとおりです。それでは、借換えを行った場合にはどのような効果が出るのでしょうか。

借換えには、当初の借入れ時と同様に、保証料、登記費用などの諸費用が必要となります。手持ち資金300万円から諸費用分は支払い、残りの金額で元金を減らして借換えをしたとして試算してみます。

●借換えをした場合

1. 返済期間25年にして借り換えた場合
保証料 45万円、その他費用25万円、合計70万円の諸費用がかかるとする。手持ち資金300万円から諸費用を除いた、230万円で元金を減らし、2,570万円を借換えした場合。

金利 2.8%に借換え 
→ 毎月返済額 119,216円 今後の総返済額 3,575万円

2. 返済期間30年にして借り換えた場合
保証料 50万円、その他費用25万円、合計75万円の諸費用がかかるとする。手持ち資金300万円から諸費用を除いた、225万円で元金を減らし、2,575万円を借換えした場合。

金利 2.8%に借換え
→ 毎月返済額 105,805円 今後の総返済額 3,809万円

どちらのケースの場合も、金利2.8%のものであれば、繰上返済した場合とほぼ同様の効果が得られることがわかります。ということは、2.8%以下の住宅ローンがあれば、繰上返済をするよりも効果が大きいということに。金利差0.3%でもよいのです。

期間を短くすれば、さらに金利引き下げも可能

このように、繰上返済できる資金があるのであれば、その資金の一部を諸費用へ、残りで残高を減らした上で借換えをすると、金利差が少なくても効果が出るのです。

さらに、繰上返済することで、残りの期間が20年以下となるような場合であれば、借換えの候補として、20年固定や10年固定も候補になります。固定期間が短くなれば、金利もさらに低くなるはず。

また、保証料のない住宅ローンに借換えができれば、もっと効果はアップします。また、現在の住宅ローンが、当初、保証料を一括で支払っていた場合には、一部が戻ってきますので、実際の負担は少なくなります。

繰上返済の資金があるときは、借換えのチャンス。まずは、借換えで効果が出るかどうかを検討してみましょう。

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