1000万円以上の住宅ローン繰り上げ返済ができるでしょうか?

繰り上げ返済したいが第2子も望んでいます

繰り上げ返済したいが第2子も望んでいます

 
◆相談内容
「ローン返済して3年。ローン減税が終わる7年後に繰り上げ返済したいと考えています。できれば1200~1500万円ほど繰り上げ返済したいですが、毎年200万ずつなど、今からやっていくほうが良いのでしょうか。数年内にできれば第2子を授かれれば……と思っていて、その場合少し長めに育休を取得する予定です。そうすると私の給料が減るorなくなる時期があるため、貯蓄はペースダウンします。なお、ボーナス払いがプラス14万6000円(1回)あります。3年間でようやく400万返済しました」
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◆相談者/そうママさん(33歳女性・公務員・既婚)
家族構成/夫(公務員・31歳)、子ども(1歳)
住まい/滋賀県・持ち家(一戸建て)

◆住宅ローンの状況
物件/ 新築一戸建て
物件価格/ 6400万円
住宅ローン/ 5400万円
金利/ 変動0.675%
期間/ 35年
ローン開始日/ 2016年

◆家計収支状況
・手取りの月収  夫28万円 妻28万円
・手取りボーナス金額(年間) 夫100万円 妻100万円
・児童手当(年間) 18万円​​​​​​​


・毎月の支出 42万円(住居費 12.2万円を含む)

・貯金総額 750万円​​​​​​​
 

2年後に第2子誕生、育休3年と仮定し今後をシミュレート!

いただいた家計の収支状況を元に、今回は2年後に第2子が誕生、育児休暇を公務員の最長取得期間である3年と仮定。経過年数7年後に繰り上げ返済することができるのかという視点で今後20年間のキャッシュフローを計算。職場復帰する場合と職場復帰しない場合とを比較してみます。

※収入と基本生活費は変わらないものとします。また物価上昇や運用利回りの変動率をゼロとしています。

※教育費は子ども1人1350万円と仮定(文部科学省「子供の学習費調査」平成28年度、日本政策金融公庫「教育費負担の実態調査結果」平成29年度より)。高校までは公立、大学については公私・文理系を特定せずに平均的な金額により計算

◆経過年数20年後までの貯蓄合計推移

・育休後に職場復帰する場合
  2年後 4年後 7年後 10年後 20年後
収入合計 750 466 896 896 872
支出合計 519 540 567 581 742
貯蓄合計 1352 1204 2212 3161 5339
ローン残債 4655 4369 3933 3489 1941

・育休後も職場復帰しない場合
  2年後 4年後 7年後 10年後 20年後
収入合計 750 466 460 460 436
支出合計 519 540 567 581 742
貯蓄合計 1352 1204 904 545 -1637
ローン残債 4655 4369 3933 3489 1941

※単位は万円

まず、職場復帰しない場合、経過年数7年後の貯蓄残高は、約900万円ほどありますが、経過年数14年後からは貯蓄残高がマイナスとなるため、今後の教育費を考慮すると繰り上げ返済すべきではないといえます。
 
また、お子さんから手が離れたタイミングで、そうママさんご自身も、収入を得るためのお仕事をはじめなければならないでしょう。
 
一方、職場復帰する場合、経過年数7年後の貯蓄残高は、約2200万円となるため、今後の教育費を考慮しても、ご希望どおりの繰り上げ返済が現実的となります
 
※育児休業時の所得については、育休1年目はボーナス半年相当分も取得できると仮定し、勤務時の所得の約65%、2年目と3年目は0としています
 

この家計は今からでも、繰り上げ返済のメリット大

あくまで概算にはなりますが、今の家計状況で経過年数11年後、貯蓄残高が住宅ローン残債を上回るため、早いタイミングでの完済すら、夢ではないといえます。

また、完済とまでならないとしても、早いタイミングで繰り上げ返済することは、総返済額を減らすための鉄則であり、お二人で働かれるということを前提とすれば、貯蓄額が着々と増える家計であるといえます。
 
そのため、お住まいが、長期優良住宅、低炭素住宅の場合でなければ、住宅ローン残高を4000万円まで下げることを一つの目標とし、そうママさんも想定されているように、毎年200万円ずつの繰り上げ返済をすべきでしょう。
 
さらに、変動金利で借りられているため、万一、金利が上昇した場合でも、全額返そうと思えば返せるという状態に早いタイミングからなっているというのも安心材料といえますね。

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収入を得ることと成長を見守ることのバランスを保ちたい

仕事と子育てのバランスがカギになります

仕事と子育てのバランスがカギになります


そうママさんの家計の場合、お二人で働かれるということを前提とすれば、お子さんが私立校へ進学したとしても、40代中盤から老後へ向けての貯えの準備も可能となっています
 
また、今回は、第2子の出産を経過年数2年後と仮定させていただきましたが、この場合だと、たとえば、第1子の大学受験と第2子の高校受験のタイミングが重なるなど、お子さんのライフイベントが重なってきます。もちろん、「授かりもの」とはいえ、このあたりも含め、2人のお子さんの成長をどう見守るのかをご夫婦でシュミレーションしていただければと思います。
 
なお、経済面では、仮に重なったとしても、問題の少ない家計でいらっしゃいますので、安心ですね。
 
今回は、職場復帰するかしないかの極端な例でイメージしていただきましたが、時短勤務制度なども活用し、「収入を得ることとお子さんの成長を見守ることのバランス」を保つことで、益々、しあわせなご家庭を築かれることを期待しております。

※診断結果はあくまでも現在の家計状況からの概算です。将来を保証するものではありません。

 
 

 


解説・キャッシュフロー表作成 
大島浩之

住宅ローンを切り口に、ライフプランニングを提案するCFP。上智大学文学部新聞学科卒業後、大手ハウスメーカーや不動産業者などを経て、現在では、FP試験の講師を務める傍ら、住宅ローンを切り口に、住宅購入をはじめとしたライフプランニングの相談を受ける。


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