住宅ローンの借り換え・返済/住宅ローンの見直しポイントはこれだ!

アパートローンの借り換えをする上での注意点

日銀による「マイナス金利」政策が2016年2月に導入されて以降、ガイドのもとに住宅ローンの借り換え相談が増えました。でも、それ以上に増えたのは「アパートローンの借り換え相談」です。「住宅ローンの借り換え」に比べ「アパートローンの借り換え」は、より専門的な知識が必要なため、難易度が高いと言われています。その理由をみてみましょう。

中村 諭

執筆者:中村 諭

住宅ローンガイド

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 アパートローンとは

アパートローンundefined借り換え

アパートローン 借り換え

アパートローンとは、不動産賃貸事業を営むアパート経営者がアパートの建築費やその土地購入資金を金融機関から借りるローンのことをいいます。

金融機関によっては「アパートローン」と言わないケースもあります。ひと昔前までは、事業としてのアパート経営者にのみ融資をしていましたが、最近では不動産投資目的の副業でアパート経営をしている会社員にも融資が行われています。

2種類のアパートローン

不動産賃貸事業者向けの融資や不動産投資用の融資を、総じて「アパートローン」と言いますが、その融資は金融機関の取り扱いスタイルによって、次の2つに分けられます。

(1)アパートローン
金融機関によってパッケージ化された融資です。比較的、ローン契約者の年収に審査の軸を置いた融資のため、審査回答が早いのがポイントです。しかしながら、金利は高めとなっています。

(2)プロパーローン
金融機関が融資対象となる物件ごとに審査をする、オーダーメイド型の融資です。物件ごとに多くのチェックポイントを設定し、審査項目が多岐にわたるため審査に時間がかかります。しかしながら、金利は低めとなっています。

アパートローンの借り換えは、毎月の支払い額を減額させる目的で、金利や融資期間を見直す場合が多いため、このプロパーローンの融資への借り換えを目指す傾向が多くあります。

抑えておくべき10のポイント

現在返済中の既存ローンよりも、より良い条件へのローンに借り換える為には、次のようなポイントを抑えておく必要があります。

  1. あなたの居住地と物件所在地は、申し込み先金融機関の営業エリア内か?
  2. 既存ローンの残り返済期間は、当該物件の法定耐用年数を超えていないか?
  3. 当該物件が建築された日から35年以内に完済できるか?
  4. 既存ローンの残高は、申し込み先金融機関の担保評価の範囲内か?
  5. 申し込み先金融機関が担保評価に採用する評価方法は「積算評価」か?「収益還元評価」か?それともその両方か?
  6. 既存ローンの直近12か月の返済に遅延が無いか?
  7. 各種税金の延滞や差押えは無いか?
  8. 連帯保証人は用意できるか?
  9. 団体信用生命保険に加入できるか?
  10. アパートローンの審査対象物件以外に、収入はあるか?

審査の厳しいアパートローン

アパートローン(プロパーローン)の借り換えの難易度が高いと言われるのは、金融機関ごとに審査基準や評価方法が異なるため、どこの金融機関が自分(自分の物件)に最適なのか、聞いてみないと分からないためです。しかしながら、あなたにとって利便性の良い、自宅近くにある金融機関でも、上記のようなポイントを押さえてから相談に行かないと、受付で門前払いされる可能性があります。また、金融機関側からみると、アパートローンの融資は一般消費者への融資ではなく、「アパート経営」をしている事業経営者への融資です。ビジネスとしての対応が求められるため、審査が厳しいのも当然です。
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