当初固定金利期間が終了するなどで、金利がアップする場合
金利がアップしても大丈夫?今のうちから家計簿をつけるなどして、家計の余裕度も把握しておきましょう。 |
<例>3,000万円、35年返済、当初3年間適用金利1.2%、4年目適用金利3%の場合
この例の場合、毎月返済額(ボーナス払いはなしの場合)は当初87,511円。ところが、4年目からの返済額は113,083円と、25,000円以上もアップしてしまうのです。このような場合には、家計を安定させるために、返済額軽減型を利用するのも一つの対処法です。
毎年、50万円ずつ、返済額軽減型で繰上返済をしていた場合には、4年目以降の返済額は107,150円となり、アップ額を抑えることができます。当初優遇幅が大きなタイプを利用している人は、店頭金利が上昇していなくとも、適用金利はアップしてしまいます。今の金利水準のままでも、当初固定期間終了後の返済額は厳しいと思う場合には、毎年ボーナスを利用するなどで、少しずつ返済額を軽減しておきましょう。
なお、このような住宅ローンを利用している場合には、繰上返済のみならず、借換えを検討するのも良いでしょう。
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「期間短縮型」と「返済額軽減型」の使い分けを
このように、繰上返済の方法には、「期間短縮型」と「返済額軽減型」があります。同じ時期に同じ金額を繰上返済するのであれば、「期間短縮型」の方が利息軽減効果が大きく、多くの人はこちらの方法をとっているようです。しかし、上記の例以外にも、金利が上昇し返済額が思っていた以上に上がってしまった場合には、「返済額軽減型」で繰上返済を行い、毎月の返済額を抑える必要があるかもしれません。早い時期に繰上返済は行った方がトクとされてますが、トクよりも家計を安定させる方が大切です。今は余裕があるのだけれど、という場合には、金利見直し時に、返済額がさほどアップしなければ「期間短縮型」で、返済額のアップが大きければ「返済額軽減型」で、とその時点で選択できるよう、資金をとっておくのもリスク対策の一つです。ボーナスを使ってしまわずに、将来の繰上返済資金として、しっかりキープしておくことも忘れずに。
繰上返済にどのくらいまわしてもよいか、は次のページで。