医療保険でも「継続は力なり」
安心できるなら見直さなくてもよいのね
■すでに多くの保険料を支払っている
例えば25歳の時に保険料を60歳払いで加入した場合は、すでに半分近く払い終えていることになります。35年かけて払うことで月々の保険料負担もそれなりに抑えられているはずです。
今から新しい保険に入り直すとなると、現在40歳なら20年間で払うことになるので、貯蓄性等の保障内容を大幅に変えない限り、月々の保険料は今までよりかなり上がります。
■まとまった解約返戻金が存在している
貯蓄性のある医療保険に15年前から加入していると、今頃はかなりまとまった解約返戻金が存在しているはずです。そしてこれからも当分、解約返戻率は上昇し続けるので、資産価値としての魅力が増していきます。
このまとまった解約返戻金を活用して新たな医療保険に加入することも考えられますが、今の内容と保険料や貯蓄性の良し悪しについて、十分に検証してから判断するようにして下さい。
■この間、保険の世話になっている
過去に入院や手術をして給付金を受け取った経験がある人は、医療保険のありがたみが身にしみているのではないでしょうか。保険は損得よりも安心で加入するものです。信頼できて安心できる保険なら、心情的に継続していきたいものです。
なお、過去に病気やケガの履歴があると、新たな医療保険等への加入に際し、条件を付けられることもあるので注意が必要です。
■二度と加入できない商品かもしれない
各保険会社から多くの医療保険等が新発売されています。その陰で、同じ数ほどの医療保険等が販売停止になっています。時代に合わせて新商品を出しながらも、旧商品を並行して販売し続けるメリットがあまりないからです。
しかしまれに、保障内容のよさが評判になって加入者が急増する商品があり、保険会社は経営に悪影響を与えそうだと判断して、突然販売停止してしまうこともあります。また、加入する人にとって、新商品が旧商品よりもよいとは限りません。現在加入している保険の内容や、現在の販売状況などを今一度確認してみることをおすすめます。
大切なのは、保障内容が安心できるものであるかどうか
保険はマイホームと似ています。マンションなら使い勝手が悪くなると住み替えするでしょうが、中には住み方を工夫して何十年も住み続ける人もいます。一戸建てなら新築から少なくても30年程度は建て替えしません。保険もライフスタイルの変化に応じて変えていくこともアリ、微調整しながら何十年も加入し続けることもアリです。一番大事なのは、加入目的である入院給付保障や手術給付保障の内容が安心できるかどうかです。もし保障内容が安心できないと感じるなら、早めに手を打つべきです。しかし、15年前に最適と考えて加入した医療保険が今も変わらず最適であり、今後も当面問題なさそうであれば、そのまま継続することがベストな選択だといえます。
保障の見直しを検討する際は、専門家等のアドバイスも参考にしながら、加入中の保険と提案された保険の内容を十分に比較検討し、慎重に判断してください。
※医療保険やがん保険の内容は保険会社や商品によって異なるので、各保険会社に確認してください。
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