平均入院日数は3年で1割も短縮!!」記事に続いて、厚生労働省『平成23年(2011)患者調査の概況』の調査結果を取り上げます。今回は、各傷病ごとの入院と通院(外来)の推計患者数や受療率についてです。

※平成23年の調査では、東日本大震災の影響で、宮城県の石巻医療圏、気仙沼医療圏、福島県の医療施設については調査を実施していないため、各統計数値はこれらの地域を除いたものとなっています。

入院患者数は2万人の減少

下記は主な傷病について推計入院患者数の年次推移を表したものです。 
推計入院患者数(年次・傷病別)

(表はクリックすると拡大します)推計入院患者数(年次・傷病別)

入院の推計患者数は平成20年の139万2400人から134万1000人へ、約5万人も減っていますが、東日本大震災の影響により調査していない地域を除くと、約2万人の減少となっています。それでも、日本社会の高齢化が進んでいるにも拘らず、入院患者数は緩やかながら減少傾向が続いています。

がんの推計入院患者数は、表に記載のがんも含めたがん全体で13万4800人となっています。つまり、入院患者の10人に1人が、がん患者と言うことになります。

通院患者数は52万人の増加

下記は、通院(外来)の推計患者数の年次推移を表したものです。
推計外来患者数(年次・傷病別)

(表はクリックすると拡大します)推計外来患者数(年次・傷病別)

通院(外来)の推計患者数は平成20年の686万5000人から726万500人へ、約40万人も増えていますが、東日本大震災の影響により調査していない地域を除くと、増加数は更に増えて約52万人にもなります。実に8%近い増加率となっています。内訳では、高血圧性疾患が約6万人(震災の影響を除くと約8万人)、糖尿病が約2万人(震災の影響を除いても約2万人)、高脂血症が約3万人(震災の影響を除いても約3万人)の増加等となっています。

がん患者数は通院増・入院減が顕著に

がん(悪性新生物)については、推計患者数の総数が29万8300人、通院(外来)患者が16万3500人で、入院患者13万4800人より約3万人も多い結果になっています。
がんの入院・外来患者数の年次推移

(図はクリックすると拡大します)がんの入院・外来患者数の年次推移

がんは近年治療方法の変化もあって、入院せずに通院(外来)で治療する患者が増加傾向にあります。平成14年には46.2%(通院11万9700人・入院13万9400人)だった通院患者の割合が、平成17年には49.2%、平成20年には52.5%、そして平成23年には54.8%へ増加しています。

次のページでは、入院と外来の受療率について見ていきましょう。