自動車保険のセカンドカー割引(複数所有新規割引)とは
自動車保険には、セカンドカー割引(複数所有新規割引)という制度があります。セカンドカー割引とは、すでに1台自動車を保有していて、一定の条件を満たす場合、2台目の自動車の割引を6等級ではなく、ひとつ進めて7等級からスタートできる制度です。セカンドカー割引とは、2台目以降の自動車の割引を7等級からスタートできる制度
2台目以降の車の自動車保険契約は、割引を上手く活用するかどうかで損得がかなり変わります。2台目の車を購入するときの自動車保険のポイントと割引制度の一つであるセカンドカー割引について解説します。
セカンドカー割引の適用で自動車保険料が安くなる
セカンドカー割引(複数所有新規割引)とは、2台目以降の車を新たに取得して自動車保険の契約をする場合、通常はノンフリート等級で6等級となるものが7等級で契約できる制度です。6等級と7等級の新規契約は割引率が違いますから、これを使わない手はありません。
ノンフリート等級制度とは自動車保険の割増引きの制度のことで、1等級から20等級まであります。1等級の「割増率」が最も高く、20等級に近くなるほど「割引率」が高くなります。そのため、6等級で契約するより7等級で契約するほうが割引率が高くなる(=保険料が安くなる)わけです。
セカンドカー割引は、2台目の車の自動車保険契約において、一つ割引が進んだ等級(ランク)で契約できる有利な制度です。
セカンドカー割引の適用条件
セカンドカー割引が適用されるには条件があります。一般的には、次の条件を満たしていることが必要です。- 1台目の自動車保険契約がノンフリート等級11等級以上
- 1台目、2台目の車の自動車保険契約の記名被保険者、車両所有者は個人、車の記名被保険者が本人・配偶者・同居の親族
- 1台目、2台目の車の用途車種は自家用8車種
意外と勘違いしやすいのが自動車の用途車種です。自家用8車種なので実はバイクが入りません。バイクと自動車所有の人は結構いると思いますが、セカンドカー割引は適用されません。
1台目と異なる損保会社でもセカンドカー割引は適用可能
同じ損保で2台の車の自動車保険をまとめる方が有利ですので、違う損保で契約する意味はあまりありませんが、2台目の自動車保険の契約先は、1台目と同じ損害保険会社でなくても適用は可能です。この場合、自分からセカンドカー割引を使う旨を伝える必要があります。たいていは2台目の保険契約時に他に自動車保険の契約がないか確認されるはずですが、こちらから伝えるほうが間違いありません。
同じ損害保険会社で契約している方が有利
自動車保険には「ノンフリート多数割引」という、車を複数所有している場合、これを一つの契約にまとめることで割引を受けられる制度もあります(同じ損害保険会社で契約する必要あり)。一つの証券番号に明細1(1台目の車)、明細2(2台目の車)とひとまとめにします。無事故の割引割増(等級)がそれぞれの車ごとにあるのは、バラバラの契約のときと変わりません。
もう一つ同じ損保の方がいい理由があります。2台目の等級が進んでいない車を、免許を取得したばかりの子どもが運転すると、年齢条件の関係で保険料は高くなりがちです。しかし、2台目に新規購入した車を割引の進んだ1台目の車の自動車保険契約に入れれば、1台目の車を新規の自動車保険契約にすることなどもできます。
簡潔に記載すると下記のように増車(減車でも可能)の際、契約をクロスさせて有利な方を当てはめることができるのです。
■現状の契約と新規予定の契約
1台目 20等級 既契約 年齢35歳以上補償
2台目 7等級 新契約 子どもが乗るので全年齢補償
↓
■現状の契約に2台目の車を入れて、1台目を新規契約に
2台目 20等級 既契約 子どもが乗るので全年齢補償
1台目 7等級 新契約 年齢35歳以上補償
割引の進んでいる既契約に年齢条件で保険料が高くなる契約を入れて、年齢条件が有利な契約を新規にするということです。これにセカンドカー割引、ノンフリート多数割引を利用します。
以上のように、2台目以降に新たな車を取得する場合、自動車保険料を抑えるポイントがいくつかあります。専門家のアドバイスも確認して、その中のひとつとしてセカンドカー割引(複数所有新規割引)も上手に活用してください。
※実際に利用する際には、詳細を損害保険会社に確認してください。
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