盗難されやすい車には理由がある

愛車が盗まれる……車両保険に加入していても辛く、悲しい出来事です。

盗まれる車の最新ランキングは?またなぜ盗まれるのか?日本損害保険協会の「自動車盗難事故実態調査結果」から、その傾向がハッキリ見えてきました。これらを知ることで対策が立てられそうです。

車名別の盗難件数ワースト16

以下、「2016年度 自動車盗難事故実態調査」から、車両本体盗難の件数を多い順に並べたものです(カッコ内は構成比)。調査対象期間は2016年11月に保険金支払いを行った事案に対して行われています。

1位 プリウス 59件(19.7%)
2位 ハイエース 43件(14.3%)
3位 ランドクルーザー 28件(9.3%)
4位 アクア 27件(9.0%)
5位 レクサス 16件(5.3%)
6位 インプレッサ 14件(4.7%)
7位 クラウン 12件(4.0%)
8位 アルファード 7件(2.3%)
8位 カローラ 7件(2.3%)
10位 スカイライン 6件(2.0%)
10位 フォワード 6件(2.0%)

8位、10位ともに同率で計11台がベスト10となりました。なお、この統計は全て保険金を支払った事案に限られています。そのため、車両保険に加入していない場合や重大な過失などで保険金が支払われていない場合はカウントされていません。

ハイエースは依然として盗難件数の上位に

ランキング10位以降の盗難されやすい車は次のようになっています。

12位 BMW 4件(1.3%)
12位 インテグラ 4件(1.3%)
12位 ハイゼット 4件(1.3%)
12位 ベンツ 4件(1.3%)
16位 ヴェルファイア 3件(1.0%)
16位 マークX 3件(1.0%)

ランキングを見ると、一部例外もありますがグレードの高い高級車、もしくは多数の人が乗っている人気車に盗難が発生していることがわかります。そのなかで、盗難被害に遭いやすい意外な車種がハイエースです。

2位のハイエースは、2013年度調査までは7年連続で1位でした。燃費もよく、なんでも積めて、仕事でもレジャーでも人気の車です。ハイエースの直近5年のデータを見てみましょう(いずれも調査対象期間は11月の1カ月間)。

2013年 148件(23.9%)
2014年 40件(10.8%)
2015年 55件(17.6%)
2016年 40件(10.8%)
2017年 43件(14.3%)

2014年(2013年11月統計)以降は100件を割り込み、減少傾向にあるといえます。理由は2012年5月のモデルチェンジにあります。盗難防止装置のイモビライザーが全車標準装備され、窃盗犯にとっては狙いにくくなったのでしょう。件数が減ったとはいえ、依然として2位にあります。なぜここまで狙われ、そして盗難されてしまうのでしょうか?


ワースト3位の車種は海外での人気が高い

不法に解体され、不正輸出される盗難車。自動車窃盗団に盗まれてしまうと、残念ながら発見されることは稀です。

不法に解体され、不正輸出される盗難車。自動車窃盗団に盗まれてしまうと、残念ながら発見されることは稀です

同調査によると、2016年11月には保険金を支払った自動車盗難が300件あり、1件あたりの支払い保険金は238万4000円でした。

このうちプリウスが59件、ハイエースが43件、ランドクルーザーが28件。この3車種で全体の約43.3%を占めています。

上位の3車種はいずれも「TOYOTAブランド」。また、盗難件数4位のアクアは、2016年度の新車乗用車販売台数で2位。こちらも「TOYOTAブランド」です。

ブランドに加え、市場流通量の多い車種も、その人気から窃盗犯に狙われる傾向にあります。その理由を車種別に分析してみます。

●プリウス
2014年11月調査から1位へ浮上。国内外で人気を集めている。

●ハイエース
耐久性に優れ、部品の汎用性があり海外で人気。また車齢5年以上のタイプが狙われる傾向。古いタイプは盗難防止装置が手薄なことも理由の一つでは。

●ランドクルーザー

「TOYOTAブランド」の代名詞でもあり、海外で特に人気の高い車。その人気は衰えを知らず、窃盗犯のターゲットに。

また、盗難件数4位のアクアは、2015年度の新車乗用車販売台数で1位。市場流通量の多い車種も、その人気から窃盗犯に狙われるようです。

盗難のプロに対抗する手段は?

以前から「ランドクルーザーは盗難されやすい車」というのが保険業界の共通認識でした。車両保険に加入するオーナーには、相応の保険料を支払ってもらい、さらに盗難対策の呼びかけをしてきました。

しかし、庶民の足ともいえるハイエースがワースト3の常連であることは、深刻な事態です。

対抗する手段としてはイモビライザー(盗難防止装置)の設置に尽きるでしょう。年式が古ければ、バー式ハンドルロックやセンサー式警報装置、GPS追跡装置などで対策を。少しの手間とお金をかけることで、盗難されにくい車にすることができそうです。

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