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相次ぐ施設事故!こんなときの賠償保険は?(2ページ目)

東京で発生したシンドラー社製のエレベーターによる死亡事故。六本木ヒルズの事故など施設関連の事故が相次いでいます。これらに関係する賠償責任保険と個人が関係する保険の注意点について解説します。

平野 敦之

執筆者:平野 敦之

損害保険ガイド

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どんな賠償責任保険があるのか?

施設に関わる賠償事故を補償する保険の内容を確認してみましょう。
メーカーの製造責任に関するものであれば生産物賠償責任保険、施設管理の賠償であれば施設賠償責任保険があります。

■生産物賠償責任保険
平成7年に施行された製造物責任法に伴ってでてきた保険です。製造あるいは販売した製品やその企業が行った業務の結果が原因で発生した損害賠償を補償するものです。一般の人にはPL保険などといったほうが馴染みがあるかもしれません。

■施設賠償責任保険
所有・使用・管理している各種施設・設備・用具などの不備等が原因で発生した損害賠償責任を補償するものです。

※エレベーターなどの場合、昇降機賠償責任保険などもありますが、損害保険会社によって商品名に若干違いがあること、商品の統合などを行っていることがあります。


今回のケースでは仮にシンドラー社製のエレベーターに欠陥があるなら生産物賠償責任保険、万が一施設の管理者に責任があるのなら施設賠償責任保険が保険としては対象となるわけです。

ちなみにこれらの保険はエレベーターメーカーやビルの所有者専用の保険というわけではありません。

例えば生産物ということであれば食品や家電、クルマなどの商品はもちろんエアコンの設置などの業務の結果なども対象になります。施設であれば映画館やレストラン、遊園地、資格学校などいずれもあらゆる業種が対象になっています。

このように企業や事業者であれば自分の業種に関わる賠償責任リスクは常に頭に入れておく必要があるわけです。


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