損害保険/火災保険の基礎を学ぼう

時価よりも契約金額が少ないと何が問題?(3ページ目)

火災保険の契約の際に保険金額についてきちんと説明を受けていますか?時価額なのか再調達価額か、また実損てん補か比例てん補になっているかでもしものときに大きな差がでるのです。

平野 敦之

執筆者:平野 敦之

損害保険ガイド

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火災保険の契約金額が時価より高かったら(超過保険)

それでは次に必要以上に契約金額を多くつけていた場合にはどうなるのでしょうか?

【例2】保険目的/建物 火災保険種目/住宅総合保険
時価額2,000万円(保険価額2,000万円) 保険金額3,000万円(契約金額3,000万円) 損害額3,000万円
画像の代替テキスト

この【例2】の場合には保険価額である2,000万円が上限になりますので、1,000万円増やして加入している分について保険金は支払いになりません。これは金額を増やしている分、余計に掛け金をかけていてもです。

【例2】の図ではイメージしやすいように損害額3,000万円としましたが、正確には時価は2,000万円なわけですから実際の損害はあくまで2,000万円です。

必要以上に多く加入しているということは、火災などの事故や災害などがあって保険金が支払われると結果的には儲かってしまいます。つまり焼け太りは認めないということです。またこれは異なる損害保険会社2社で火災保険に加入する場合でも同様です。

一つの建物などに対して別々の損害保険会社で加入することなどはそうはないと思いますが、その場合には注意が必要です。もちろん2社合計で保険価額の範囲の中で契約をしていれば問題はありませんが、双方の損害保険会社にその旨伝える必要があります。

一般的には必要以上に過大な評価で契約する際には営業の人が止める(無駄な掛け金を支払うだけなので)でしょうが、こうしたことは頭に入れておきましょう。


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