・できるだけ借入額は少なくする(頭金Aを増やし借入額Bを減らす)
・できるだけ金利は低く借りる(総返済額Cが少なくなる)
・できるだけ早く返済する(総返済額Cが少なくなる)
こうした工夫で購入に要する費用(ア)を低く抑えることができます。いずれも同じ物件を購入する際に数百万円の違いにつながる場合もありますので、工夫に工夫を重ねるといいでしょう。
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しかし、「将来の資産価値の損得」を考えると問題はそう単純ではありません。(ア)をもっと低くしたり、(イ)を高くする方法はいろいろありますが、不確実です。特に(イ)の価値を高める方法は必ずしもねらえるわけでなく難しいでしょう。
・将来の値上がりが期待できる物件を探す(イの価値を高くする)
といっても、現実には難しい選択です。セールストークでは「この地域は開発も進むし、値上がり間違いなし!」と言われるでしょうが、どうなるかは分かりません。強いて言えば、
・いい物件をリーズナブルな価格でみつける(アの取得費用を低くする)
について考えることはできるかもしれません。たとえば、同じ水準の物件でも、新築物件にこだわらなければずいぶん安くなります。売れ残り物件やワンオーナーでまだ数年しかたっていない中古物件などで、満足できるものがあればチャンスといえるでしょう。
「夢」をカモにされないように!
家を買う、というのは「あこがれ」であり「夢」や「張り合い」だったりします。そうした価値はまさにプライスレスですから、家を買うことは十分に価値があると言う人もいると思います。それはそれでよいと思います。しかし、そこに過度に思い入れを抱かないように注意することが大切です。なぜなら「売る側はそうした感情で買わせた方がラク」だからです。つまり感情で買ってしまうとカモになるおそれが高まるわけです(カモにされていることを気づかないおそれすらあります)。
家はとても難しい買い物です。金額も大きいし、あなたの人生を長期にわたって制限します。その制限と、その将来の価値が本当にあなたの納得できるものであるか、じっくり考えてみてください。「出会い」や「ひらめき」で買えるほど、コトはそう単純ではないと思いますよ。
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第1回 銀行・預貯金
第2回 投資信託
第3回 消費者金融
第4回 住宅ローン
第5回 オンライントレード