迪化街は1段から2段まで、約2kmほど続く道。南京西路から民生西路を越えた辺りの500mほどの両側に問屋が軒を連ねています。地元の人が買い物に来る、現地でも安くて品揃えの豊富な魅力の場所、旅行者にとってもその魅力は同じです。
乾物とは、干しエビ、干し椎茸、フカヒレ、鮑、からすみ(烏魚子)、お茶、穀類、おつまみといった、伝統的な食品から、最近人気のドライフルーツやフラワーティーまで、量り売りされています。干し椎茸やフカヒレ、よくみないと産地が日本だったりしますので、買う場合は値段や品質を吟味して。歩きながら勝手につまみ食いする地元の人もいますが、節度をもって真似てください。恥ずかしい行為は日本だって台湾だって同じですから。
漢方薬店の奥には中医(東洋医学の医者)が診療所を開いており、本来はこの診療所で診察のあと、漢方薬の処方箋を書いてもらい、症状にあった漢方を調合してもらいます。言葉ができないと辛いので、言葉のできない人は「婦人病」「滋養」などと筆談で店員に尋ね、丸薬を購入するのが便利です。また、減肥茶、美顔茶と書かれて、何種類かの漢方薬がパックされたものが売られていますが、アレルギーなどある方は注意して購入ください。
女性に人気なのが、ビタミンEなどが豊富な緑豆をパウダーにしただけの洗顔パウダー。500g入りで70元ほどなので、自分で小分けにしてお土産にする人も多いです。
ドライフルーツやフラワーティーも量り売り。ドライフルーツは、タイやアメリカかの輸入品も多いので、産地を確かめて。フラワーティーは、バラやラベンダーが人気。台湾で採れる洛神花(ホオズキの花)も人気で、この花に湯を注いで少し甘くして飲みます。効能は、唾液や体液の分泌を促したり、脂肪を取り去ったり、疲労回復です(その他のフラワーティーの効能は、別表参照のこと)。
さて、肝心の買い方。量り売りが基本で、1斤(600g)が基準です。とはいえ、そんなに大量を購入することに不慣れな日本人旅行者は、紙に「我要買50元{イ分}」と書いて、買いたい金額を提示するのもよい方法です。この一角の価格はかなり安いので、大量購入以外での値引き交渉は難しいです。少量しか買わないのに半額にまけろ、というのは理不尽でしかありませんから気を付けてください。身振り手振りで買い物する、このやりとりを楽しめる余裕が必要です。
また、鞄の口を開けっぱなしにしていたり、商品に見とれる日本人客を狙うスリがいるので、この点も注意して。
<データ>
台北市迪化街1段~2段(南京西路と民生西路の間) 台北駅からタクシーで5分。MRT雙連駅から徒歩18分。 問屋でもあるが小売りもしている店が並ぶ。営業時間は10:00頃~19:00頃、土日も営業している店もある。基本的にクレジットカードは不可。カラスミや高級食材を扱う店ではクレジットカードOKなこともある。言語は、みん南語(台湾語)、中国語。日本語や英語はほとんど通じない。 |