スーパーの野菜量り売りコーナー。エコ&節約に一役買うイタリアの量り売り文化

イタリアのスーパーは野菜も
量り売り

色鮮やかなトマトやオレンジ、チーズや生ハム。イタリアのスーパーマーケットでは、市場さながらの量り売りシステムが導入されている。野菜や果物は店内に用意されたビニールの手袋を使い、新鮮なところを必要な分だけ取ってビニール袋に入れる。そしてコーナーに設置された秤に置き品番号が書かれたボタンを押すと、重さ×時価で計算された料金シールがピロロ~と出てくるので、袋にそのシールを貼ってレジに持っていく。市場並みに新鮮なものが買えるのに、市場の人との面倒な値切り交渉や、曖昧な料金計算に疑惑を抱く必要もないシンプルなこのシステムは、無口な人や気の弱い人にはありがたい。

生ハムやサラミ、チーズは、係りの人に必要な量を言えば塊からスライスしてくれる。挽き立てのコーヒーが美味しいように、この手の加工食品も切り立てが美味しい。家族の人数や食欲に合わせてグラム単位や数単位で新鮮なものを必要な分だけ買える量り売りは、美味しさの観点だけでなくコスト面でも消費者にメリットは大きい。

パッキングの人件費がかからない分だけ単価が安くなるし、冷蔵庫でむなしく腐り行く食材を減らせれば節約にも一役買ってくれる。経済性を考えて導入されているというより、きっと昔からある市場の量り売りシステムをそのままスーパーに受け継いだだけのような気もするが、不況と騒がれるいま、改めて見直されているのだ。

エコ目的から始まった「洗剤」量り売りだが…

最近、ニュースや巷で話題を呼んでいるのは、なんと「洗剤」の量り売り。洗剤とは、いわゆる洗濯洗剤、食器洗い洗剤、掃除用洗剤、柔軟剤、そしてシャンプーなど泡の出るもの全般だ。食材にとどまらず洗剤まで?! とは少々驚きだが、平均して既成商品の約40%ほどお得になるらしい。

目安となる価格は、食器洗い洗剤で1キロ当たり0.80ユーロ(日本円で約94円※)、洗濯用洗剤で1.3ユーロ(同約152円※)。某有名ブランドの食器洗い洗剤は500mlで2ユーロはするため確かに安い。
※ 1ユーロ=117円で計算(2009年2月12日現在)

量り売り洗剤は、スーパーマーケットに設置された専用自動販売機で購入できる。繰り返し使える専用容器を購入し必要量を買うタイプや、自前の容器にそのまま注入するタイプなど購入システムはさまざまだ。

実はこの洗剤の量り売り、北イタリアのピエモンテ州がゴミ排気量削減を目的に、大手スーパーマーケットや生協に協力を仰いで2007年から導入が開始されているもの。洗剤容器の無駄な使い捨てを減らそうというエコ目的で始まったものではあるが、不況の風が吹き荒れるいま、経済的なメリットのおまけがついて再び話題再燃。導入するスーパーマーケットが増加しているとか。エコと節約。「売れる」キーワードは世界共通なのである。

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