パンドーロはイタリアのクリスマス伝統菓子のひとつ
山積みの「パンドーロ」と「パネットーネ」は、イタリア12月の風物詩 |
12月に入ると、イタリアのスーパーマーケットや食材店に山積みにされる伝統菓子「パンドーロ」。もうひとつの伝統菓子「パネットーネ」と並んで、イタリアのクリスマスを象徴する焼き菓子です。
パンドーロとパネットーネはどちらも高さ30cm、直径30cm程度の山型の焼き菓子で、12月中はどこの家庭にも常備されています。この時期の手土産の定番でもあるため、いつの間にか増えて、家でもパンドーロかパネットーネの箱が山積み……なんてことも。
朝食にランチに、夕食のデザートに夜食にと12月中は、イタリアの暮らしに切っても切り離せないお菓子。イタリア好きならぜひとも知っておきたい文化のひとつです。
ドライフルーツがたっぷり入ったパネットーネ、シンプルなパウンドケーキ風のパンドーロ。前者は切って食べるだけですが、パンドーロは食べる前の「儀式」があります。それもパンドーロのお楽しみのひとつ。どんな風に行われるか、ご紹介しましょう!
パンドーロの正しい食べ方! まずは箱の中身に着目
箱の中身で一番大切なのは・・・ |
バコっと箱を開けると、ビニール袋に入ったバンドーロと粉砂糖の小さな袋が入っています。このビニール袋がミソ。捨ててはいけません!
ビニール袋に入れたまま……
ザーッと思い切りよく、付属の粉砂糖をあけます |
パンドーロ本体をビニールの袋に入れたまま、付属の粉砂糖を全部あけます。そう、全部です。
パンドーロの袋ごとタテに横に振って粉砂糖をまぶす!
12月は「パンドーロ」をバンバンさせる音が町中で聞こえる…? |
粉砂糖を全部入れたら、ビニールの口と底側の角を両手で持って……、バンバン振り回します!
タテに、横にと振ってパンドーロ全体に粉砂糖を均一にまぶしていきます。さかさまにしても大丈夫。パンドーロは丈夫だから(笑)。
美しく均等に粉砂糖がまぶされた姿
ハイ、全体に粉砂糖がまぶされました |
全体に程よく粉砂糖がまぶされると、こんな具合になります。ビニールの中に粉砂糖はほとんど残っていません。パンドーロの大きさ(側面積)と付属の粉砂糖は、ちょうどピッタリの量なんですね。
タテに切るのが基本形です
「溝」に沿ってナイフを入れるのがコツ |
「パンドーロ」は切り分けて食べるものですが、タテ長に切る分けるのが基本形。凸の部分の両脇の凹に沿って、ナイフを上から下まで入れます。
そして、手で食べるのがより本場風。手も口も粉砂糖で白くしながら、楽しくいただきます。横向きにスライスし、少しずつずらして重ねるとクリスマスツリーのようになります。パーティのときには、そんな風に出すことも。
この時期のイタリアでは、スーパーマーケットや食材店など街のあらゆるところで見つかります。大手メーカーのものなら10ユーロ前後、お菓子屋さんがオリジナルで作る職人こだわり系なら20~30ユーロ程度で購入可能です。
日本でもちらほらと見かけるようになったイタリアのクリスマス菓子「パンドーロ」や「パネットーネ」。もし「パンドーロ」を見つけたら、ぜひ本場流の食べ方を楽しんでみてください!
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