イタリア/イタリア基本情報

役に立つ(かもしれない!?)イタリア語講座3

イタリア語のフレーズや意味、辞書にはのっていない言い回しを覚えましょう。今回は「ti voglio bene」をはじめとする、好きな人に伝えたい愛情表現や挨拶について。旅先で知り合った人や気になるあの人に……こんな風に言ってみよう。

岩田 デノーラ 砂和子

執筆者:岩田 デノーラ 砂和子

イタリアガイド

イタリアの日常生活でよく使う簡単イタリア語フレーズの意味

旅行で役立つイタリア語会話フレーズの意味を解説

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イタリア人のジェスチャーと一緒に覚える簡単フレーズ。話してる気分に浸れるちょっとしたひと言をご紹介!

<目次> ≫≫日常使いのイタリア語その1~その5はこちら
≫≫日常使いのイタリア語その6~その9はこちら

※過去の連載に加筆修正した記事です。
 

日常使いのイタリア語その10 Ti voglio bene

Ti voglio bene(ティ・ヴォリオ・ベーネ) 
意味:キミのことが好き。だけどもうちょっと深い意味があるので、以下参照。

イタリア語の愛情表現と言えば、Amore(アモーレ)がよく知られていることでしょう。意味は、LOVE。フレーズにすれば、Ti amo(ティ・アーモ)で「キミを愛してるよ」。Mi ami(ミ・アーミ?)なら「私を愛してる?」。

とはいえ、イタリア人がのべつまくなしに愛してる?愛してるなどとやりあっているわけではありません。もうひとつ前の段階に、表題のTi voglio bene(ティ・ヴォリオ・ベーネ)があります。

辞書には「大好き」とさっくり紹介されていますが、これはどうかな。実際、日々の暮らしの中でこの表現を見聞きしていると「大好き」と訳すのは、ちょっともの足りない気がします。

なかなかニュアンスが難しい表現のひとつで、「●●に良いことがあるように願う=幸せでいてほしい」というような気持ちが込められています。まあ、好意ってそういうものですよね。Ti amoよりももっと友愛的な感じで、恋人、家族・友人・ペットなどなどを相手にとーてーも頻繁に使用されます。

そんなわけで、イタリア人男性から「Ti voglio bene!」と言われたときに「大好きだよ」とシンプルに変換すると誤解を招くこともあるのでお気をつけください。手紙の最後に「T.V.B.」と略して使うこともあります。

使用例:
「Mamma, mi dispiace per prima. Ti voglio bene sempre!」
(マンマ!ミ・ディスピアーチェ・ペル・プリマ.ティ・ヴォリオ・ベーネ・センプレ!)
「マンマ!さっきはゴメン。僕はいつもママのこと想ってるからね」

「Oh, Amore mio!」
(オー・アモーレ・ミーオ!)
「おお、アモーレ!」

世界遺産エオリア諸島ストロンボリ島マリオ氏のゴージャスな白ひげを鑑賞しながら、練習してみましょう。こんなおじいちゃんにティ・ヴォリオ・ベーネ、なんて言われたら、なんだかありがた~い感じがします。   
 
「ti voglio bene」の意味とは
 

日常使いのイタリア語その11 Mi piaci!

Mi piaci!(ミ・ピアチ!) 
意味:あなたは私のお気に入り=あなたが好き

イタリア語を習い始めて、割と早いうちに「Piacere(ピアチェーレ)」なる単語に出会いますよね。「Piacere mio!(ピアチェーレ・ミオ)」で「どうぞよろしく」から始まり、その後、活用を習って混乱する動詞の代表格です。

「○○(単数)が好き」は「Mi piace ○○」。対象が複数になると「△△(複数)が好き」で「Mi piacciono △△」。「○○や△△が好きなのは私なんだから、主語は「私」だろうと思うと混乱の淵に陥るのです。

ところがどっこい主語は、対象物の方で「私」は間接補語。丁寧に日本語訳すれば「○○(△△)は、私にとって好ましい」となります。Piacere 動詞の後ろの主語○○や△△に合わせて、動詞も変化するわけです。

対象物が「キミ」や「彼」など、人物になった場合は?

私はキミが好き→主語はキミ→Mi piaci.(ミ・ピアーチ)
キミは私が好き?→主語は私→Ti piaccio?(ティ・ピアッチョ)

Ti voglio beneより「I like you」のニュアンスが強くなる表現です。イタリアでも付き合い始めて早々に「Ti amo」とか言うと結構ヘビーなのでMi piaci!から始めるとライトでかわいいです。

使用例:
「Vincenzo, sei carino. Mi piaci!
(ヴィンチェンツォ・セイ・カリーノ!ミ・ピアーチ!)
「ヴィンチェンツォ、アナタ、カワイイ人ね。好きよ!」

「Anche tu!」
(アンケ・トゥ!)
「僕もキミが好きだよ!」

※答え方も注意が必要です。「私も」のつもりで「Anch’io!(アンキーオ)」と答えると「私も私が好き!」(笑)の意味になります。キミも私にとって好ましい=Anche tuというわけです。

「Alessandro ti guarda sempre, gli piaci di sicuro!
(アレッサンドロ・ティ・グアルダ・センプレ、リ・ピアーチ・ディ・シクーロ!)
「アレッサンドロはいつもアナタを見てるわね。絶対好かれてるわよ!」

「Sono contenta,  anche lui mi piace!
(ソノ・コンテンタ!アンケ・ルイ・ミ・ピアーチェ!)
「マジ?!私も彼が好きよ」

ローマ人カップルのファビオとダニーロと一緒に練習してみましょう!


 

日常使いのイタリア語その12 Mi manchi!

Mi manchi(ミ・マンキ) 
意味:キミに会えず寂しいよ。


いわゆる「I miss you」です。私にアナタが足りない=寂しいというとてもよく使う表現です。piacere動詞と同様、主語がごっちゃになりがち系の動詞。

動詞Mancare(マンカーレ)の意味は「足りない」。「Manca sale(マンカ・サーレ)」で「塩が足りない」などとも使います。

使用例:
Mi manchi. Quando ritorni a Roma?」
(ミ・マンキ.クアンド・リトルニ・ア・ローマ?)
「キミがいなくて寂しいよ。いつローマに戻るって?」

「Anche tu... Non vedo l’ora di rivederti.」
(アンケ・トゥ...ノン・ヴェード・ローラ・ディ・リヴェデルティ!)
「私も寂しいわ…また会える日が待ち遠しい!」

※日本語訳は「私も!」ですが「Anch’io!(アンキーオ)」だと「私も私が足りない」とおかしな返事になるからご注意。

「Ma dai! Torni in Giappone per sempre? Mi mancherai!」
(マ・ダイ!トルニ・イン・ジャッポーネ・ペル・センプレ?ミ・マンケライ!)
「なんだって!日本に帰っちゃうの?寂しくなるよ」

「Anche tu! Non ti dimenticherò…」
(アンケ・トゥ!ノン・ティ・ディメンティケロ…)
「私も寂しい! アナタのこと、忘れないわ」

※未来形もよーーーーく使われます。

カステルガンドルフォのエノテカの常連さん3人組マルコ、エマヌエレ、シモーネと一緒に複数形にもチャレンジ。「僕たちキミ達がいなくて寂しいよ!」


 

日常使いのイタリア語その13  Ci vediamo


Ci vediamo(チ・べディアーモ) 
意味:またね/また会いましょう

イタリア語で有名な「Ciao!(チャオ!)」は会った時も去る時も使えて便利な挨拶。そこに「また会おうね」を加えるときは「Ci vediamo(チ・ベディアーモ)」を加えます。

Vediamo(ベディアーモ)はVedere(ヴェデーレ)動詞の1人称複数形。意味は「見る、会う」などで英語のSeeに相当します。「私たちが、お互い見合いましょう」=「また会いましょう」ってなわけで、日常的に非常によく使う挨拶。ぜひ覚えておきましょう。

似た感じにCi sentiamo(チ・センティアーモ)もあります。Sentire(センティーレ)動詞で「聞く、感じる」の意味。「私たちがお互いに聞きあいましょう」=「連絡しあいましょう」の意味で、こちらも大変よく使います。

使用例:
「Allora, Io me ne vado. Ci vediamo domain sera?」
(アッローラ、イオ・メ・ネ・バード。チ・ベディアーモ・ドマーニ・セーラ?)
「ほんじゃ、俺、行くわ。明日の夜、会う?」

「Va bene. Ci sentiamo! Ciao!」
(ヴァ・ベーネ。チ・センティアーモ!チャオ!)
「オッケー。連絡し合いましょ。じゃーねー。」

応用例:
Ci vediamo presto!」
(チ・ベディアーモ・プレスト!)
「早いうちに会おうね」

Ci vediamo in questi giorni.」
(チ・ベディアーモ・イン・クエスティ・ジョルニ)
「数日中に会おうよ」

Ci vediamo dopo」
(チ・ベディアーモ・ドーポ)
「ほんじゃ、後でねー」

ローマ人のマオロとパオロ、パレルモ人のサルボ君と一緒に。
 

役に立つ(かもしれない?)イタリア語講座はこれにて終了です。第4弾がいつかある…かも?!それまで、まったねー。

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