シンプルな鮎ご飯 これは大人の舌を虜にします |
高津川の鮎を愚直に堪能する
端正な顔立ちですが、下あごは発達! |
高津川から届いた天然鮎。美しいです。まさに貴婦人です。養殖鮎のような豊満さはないですが、二ヶ月もすれば、熟女、はたまた屈強な男に変身する素質を秘めています。
特に苔を削り食すための下あごは発達し、これぞ天然の証です。
先ずは塩焼き
炭火焼きが一番ですが、オーブンでも美味! |
確かに化粧塩や踊り串は美しいですが、素人には難しいですし、第一、刺した穴から内臓が流れ出る危険性が高いので、今回はそのまんまで焼いています。
炭火焼が一番ですが、オーブンでもかなり美味しく焼けます。その場合、鮎をよく拭いて、皮の表面を乾かしてから焼くと焦げ付かず、上手に鮎を焼けます。
焼けた鮎は頭から、「がぶり、がぶり」、この擬態語どおりに食します。どうしても骨が気になるのであれば、噛み噛みしてから出します。口中で三種混合味覚+骨のうまみが次から次へと舌を襲います。
一口食べては「ぐびり」、やっぱり日本酒……焼酎でも合う。
もうひとつは鮎ご飯
鮎ご飯用の鮎は内臓を取ります |
内臓を取ってからよく洗い、水気をふき取り、オーブン(140度くらい)で、じっくりと焦がさないように焼きます。
下焼きしたら、ざるに乗せて干します |
ウルメ鰯の目刺し程度に乾いたら、普通にご飯を炊く時に鮎を入れ、塩・日本酒・醤油少々で炊きます。お出汁で炊けば、確かに味は濃くなりますが、鮎の微かな香りや苦味などがぼけるので、あえて調味料は少なくします。甘い調味料は厳禁です。
鮎ご飯 これは酒の締めにふさわしい |
電気炊飯器よりも土鍋がお勧めです。少しおこげができると完璧です。このご飯、主食としてのご飯ではなく、晩酌の締めの為に生まれてきたようなご飯です。
薄味ですが絶妙です。
残った内臓
見た目はにがうるかですが、ずっと食べ易いです |
もちろん、これだけでお酒を飲み続けることができるのは、言うまでもないことです。
この鮎の内臓、調味料は少なめであれば、分量は適当でも美味です。
川の命のエッセンスのような内臓。小瓶に詰めて冷蔵庫にしまいたくなる美味です。
【お取り寄せ情報】
高津川漁業協同組合
担当:篠原さん
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