イタリアンの基本/イタリアンの基本関連情報

イタリア式育児のヒント 離乳食もイタリアンで!(2ページ目)

イタリアの離乳食はいたってシンプルで効率的。ママがイタリアン好きならば子供もイタリアンでいかがですか? イタリアの旅先離乳食のヒントも。

沈 唱瑛

執筆者:沈 唱瑛

イタリアンの基本ガイド

肉類は瓶詰めを利用

Vasetti
左が仔牛、右がウサギのペースト。ともにPlasmon。
イタリアの赤ちゃんの場合、肉類は基本的に「瓶詰め」を使用します。Vasetto(ヴァゼット)と言われる形状のもので、内容はOmogenizzato(オモジェニザート:ペースト状)と言われます。料理のレシピなどでも「オモジェニザートのように~」みたいな表現が結構出てきているので、なじみのある方もいらっしゃるかもしれません。
なぜ肉類は瓶詰めを使用するのかというと、鮮度が良く、きちんと管理された施設で加工されているからだとか。だからお肉屋でお肉を買ってというのはあまりせず、この瓶詰めを常に利用します。こちらは基本的に「素材」扱いなので、混ざり物はなく、純粋なお肉のペーストです。

お肉の食べられる段階

5~7ヶ月 8ヶ月 9~11ヶ月 12ヶ月
うさぎ(Coniglio)
仔羊(Agnello)
七面鳥(Tacchino)
とり肉(Pollo)
仔牛(Vitello)
牛赤身肉(Manzo)
レバー(Fegato) 馬(Cavallo)

なんと赤ちゃん時代からウサギや仔羊なんてすごいメニューかもしれませんが、脂肪が少ないので子供には良いとされています。

 

ベーシックな離乳食レシピ

このレシピは、まずイタリア人が赤ちゃんに作る基本的なメニューです。これ一つを使いまわすと言っても過言ではないと思います。そんなレシピを御紹介します。

ズッキーニ、ニンジン&じゃがいも
Zucchino, Carota e Patate

【材料】
ズッキーニ…………………1本
ニンジン……………………1本
じゃがいも…………………1個

【作り方】
1.じゃがいも、ニンジンは皮をむく。野菜全部を厚さ2cm位にカットする。
2.底の厚い鍋に水を1L入れ、沸騰したら野菜を入れ、2時間弱火で煮込む。

【メモ】

スキアッチャーレ
フォークで簡単につぶせます。
・6ヶ月まではこの3種類が基本です。ただしズッキーニはカボチャで代用可能です。
・タマネギやアスパラは香りがきついので赤ちゃんが嫌がるとされているので12ヶ月を過ぎてから与えます。
・できたスープは野菜のブロードとして利用できます。
・野菜は、初期の赤ちゃんには裏ごしやミキサーを使ってペースト状にして与えます(いわゆるPassato di Verdure)。
・モグモグ期になった赤ちゃんには、フォークで軽くつぶせるのでつぶして与えます。
・冷蔵庫で3日間保存できます。
・赤ちゃん用のセモリナ粉や米粉は日本では手に入らないので、「オートミール」や「おかゆフレーク」を使って混ぜ合わせていくこともできます。

充実の赤ちゃんコーナー

イタリアのスーパーマーケットでは赤ちゃんコーナーが充実。というのも、イタリアでは完全なる手作りはしないからです。先に述べたお米の粉やセモリナ粉も赤ちゃん用を買い、レシピのように作ったブロードに混ぜるだけというもの。また家庭で作るよりも瓶詰めなどを利用した方が衛生面で安全ともいわれているからです。国にもよりますが、全く家庭で作ることをせず、瓶詰めを利用するように医師から指事される国もあるようですが、日本の手作りが基本というのは珍しいようです。私も自分で子供には作りますが、その時、主人ははじめ目をまんまるくして「何を作るの?」 と。イタリアでも「いつも何をそんなに作っているの?」 と興味津々に聞かれます。でもイタリアに行けばイタリアンスタイルでスーパーを利用し、離乳食づくり。イタリアの主要離乳食メーカーはPlasmonDieterba、Nipiol、Milupa、他。イタリアで離乳食を作る時、スーパーに行って「Plasmon(プラスモン)」と言えば、すぐに赤ちゃんコーナーを教えてくれます。

気になるお茶はカモミール

カモミール
粉末タイプのカモミールもあります。旅先では便利。
日本はお茶の国。赤ちゃんにも麦茶、ほうじ茶などと飲み物も満載。さて一方イタリアでは? もちろん赤ちゃん時代からエスプレッソなどのコーヒーは飲みません。イタリアの赤ちゃんのお茶は、カモミール。グズル赤ちゃんにはフィノキエットと言われています。食後のお茶、赤ちゃんと一緒にカモミールをいかがですか?

オススメリンクのClose Up!
イタリアン好きの妊婦さんへ
イタリア式母乳の悩みを解決
万能の癒しの薬 カモミール

おすすめサイト
育児の基礎知識
子育て事情
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※衛生面および保存状態に起因して食中毒や体調不良を引き起こす場合があります。必ず清潔な状態で、正しい方法で行い、なるべく早めにお召し上がりください。また、持ち運びの際は保存方法に注意してください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます