太陽の恵みを受けたシチリア
Tutto il resto e` in Ombra

いわずと知れたシチリアは、歴史を辿れば様々な国に支配されてきました。というのもシチリアの別名は「肥沃の大地」。そう「土」が良いのです。地中海を囲む、全ての国々がシチリアを欲しがりました。ゆえ、シチリアには様々な文化を垣間見ることができます。例えば、シラクーザのギリシャの遺跡。この辺りは、昔ギリシャ・ローマ時代の頃はギリシャに属しており、ギリシャの劇場などが今での遺跡として残されています。そしてなんと、今でも劇場として使われているのです。そして有名なギリシャ神殿のようなアグリジェント。ここはなんとギリシャのパルテノン神殿よりも前に建てられたとか(写真はセリヌンテで、アグリジェントではありません)。

ギリシャだけではありません。アラブの文化に支配されていたところもあります。ゆえに多くの教会は“モザイク様式”であったりし、非常に豪華絢爛なモザイクを目にすることもできます。

このようにして、シチリアはいろいろな文化が混ざっているということで、シチリアの首都パレルモにはQuattro Canti(クァットロ・カンティ)という交差点があります。そうこれが意味するのは、4つの文化が出会った交差点という意味で、シチリアを指すのです。


これだけ国々が支配し、シチリアを欲しがったというシチリアは、シチリアであることを誇り、彼等は自分達を「イタリア人」とはいわず「シチリア人」であると主張します。シチリアの名文句Tutto il resto e` in Ombra(シチリア以外の場所は陰の下)といい、つまりはシチリアだけが太陽の恵みを受けていると自負しているのです。
逆にイタリア半島の人々は“珍しくも”「シチリアは確かに素晴らしい土地である」と認めた上、やはり皮肉り「が! 残念なことにシチリア人がいる」 といいます。これはイタリア人ならではのお国自慢が邪魔するわけですが…。

さて、地中海の交差点シチリア。肥沃な大地のおかげで、海の幸、山の恵み、ブドウの栽培、野菜、オリーブ、レモン、オレンジ…味覚の全てがここでそろえられます。

シチリア、一度旅するとまた来たくなる、不思議な場所。イタリアですがイタリアではない、どこか異国を感じさせる魅力的なところです。

:食で旅するイタリアンテーブルジャーニー BACK NUMBER:
チーズフォンデュ@ピエモンテ
サルティンボッカ@ローマ

 

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